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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
480部分:第三十八話 袁術、劉備達と会うのことその十二
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第三十八話 袁術、劉備達と会うのことその十二

「一体」
「そうね。例えばだけれど」
 神楽が言ってきた。
「身体は虎、頭は狸、尻尾は蛇で」
「それはあれですね」
「しかも声はとらつぐみで」
「鵺ですよね」
 月は神楽の話にこう突っ込みを入れた。
「それって」
「ええ、それよ」
 まさにその鵺だというのだった。
「それの可能性もね」
「零ではないですよね」
「はい、そういう場合は」
「私がこの弓で」
 ミナも既に弓を持っている。傍にはチャンプルもいる。
「倒すわ。むしろ」
「むしろ?」
「むしろといいますと」
「鵺ならまだいいわ」
 そうだというのであった
「若し腐れ外道やそうした相手なら」
「話には聞いてるわ」
「恐ろしい妖怪だったそうですね」
「人を喰らう餓鬼」
 それがその腐れ外道だというのである。
「私達が退治してよかったわ」
「っていうかそんな恐ろしい存在がいたんですか!?」
「そちらの世界には」
 孔明と鳳統はそのことの方が怖かった。
「あの、お化けが本当にいるって」
「それはかなり」
「もういないわ」
 ミナは怯える二人にこう話した。
「だから安心して」
「それでもです」
「妖怪がいたなんて」
「この世には色々なものがいるから」
 ミナは二人にさらに話した。
「だから。そうした存在も」
「いるんですか」
「怖過ぎです」
 そんな話をしているうちに道観の前に来た。するとであった。
 何処からかだ。声がしたのだった。
「帰れ〜〜〜〜」
「うっ、遂に」
「出て来たのだ」
 関羽と張飛が青い顔になる。
「どうする?それで」
「どうするのだ」
「いや、それは決まってるだろ」
 馬超がその二人に言う。彼女は既に槍を構えている。
「退治しないとな」
「そ、それはそうだが」
「わかっているのだ」
「前からよ」
 黄忠がここで言った。するとだ。
 その道観からだ。出て来たのだった。
 巨大な顔が出て来てだ。そうして巨大な顔で叫ぶ。
「帰れ〜〜〜〜」
「あれはまさか」
「そうよね」
 孔明と鳳統はその顔を見て二人で頷き合う。
「只の」
「間違いないわ」
「じゃあどうしようかしら」
 神楽もわかっているようだった。その証拠に二人に言ってきた。
「ここは」
「私達はいいのですけれど」
「ただ」
 孔明と鳳統は関羽と張飛を見た。見れば二人はだ。
 全く動かない。構えさえ取っていない。それを見てだ。
 ミナと月がだ。二人に言った。
「二人共、私が援護するから」
「一緒に行きましょう」
「あ、ああ」
「わかっているのだ」
 二人は一応請う言いはする。それで構えは取った。
 しかしだ。二人はそれでも動こうとしなかった
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