最終章
最終節―全ての救い―
ハッピーエンド
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体は“本来の体”のモノだ。
だから“最良”の結果にならないけど……まぁ、良いだろう。
「――――――」
「そっか、“君”もそれで良いんだね」
じゃあ、始めよう。
“彼を救う”短くて儚くて、誰にも知られることのない物語を。
――――――。
――――。
――」
あぁ、そうか。
君がそうなんだね。
――――。
――――――」
…良いのか、本来は君の体のはずだ。
――。
――――!」
ありがとう。
あぁ、でも本当にイラつくな…アイツは。
――」
ん?あぁ、解かってる。
ちゃんと感謝はしてるし、俺の独り善がりも対処してくれて申し訳ないと思っているよ。
ただ、これは俺なりの強がり。
――?
――――」
ツンデレって、お前どこでそんな言葉を…。
――――、――」
え?お前ずっと俺の体に居たの?マジで?
ええええええ……!
――、――――――」
うっわなにそれ知りたくなかった。
“本来の持ち主”が、ずっと俺の中に居たとか恥ずかしい。
――。
―、―――――――」
はいはい。
じゃあ、君にもありがとう言わないと、最後に名前…教えてくれるか?
――。
――――ウィリアム。
「ウィリアム…か、良い名だな。じゃあな、ウィリアム」
「あぁ、じゃあなソウヤ。お前の心で眺める日々は“主人公”見たいで楽しかった」
俺に対して、ウィレスクラがしてくれた最期の事。
生命を根源とする器に耐え切れない神気を得てしまい、崩壊するだけだった俺の魂を掬い出して代わりに自分の精神を縛り付けた。
そうすることで、ウィレスクラは本当の“カミ”となり俺はただの魂を維持できる。
ただの魂となった俺は、そこで妖精…いや、ウィリアムの体に呼ばれ、そこでまた妖精、ソウヤとなった。
肉塊当然だった身体はウィレスクラが修復してくれたのか、傷1つ無くなっている。
そうした結果、俺は初めて自身の体の中で俺をずっと見ていた本来の持ち主に出会った。
……いやまさか、全部見ているとは思わなかったけど。
けれど、ウィリアム自身は大昔に亡くなった故人で、心の中にいたのはその残留思念みたいなものらしい。
だから消え去る運命なのだと、彼は言い残して消えていった。
「…だから俺はここにいる、か」
瞼を開ければ、そこに見えるのは綺麗なほど蒼い空。
雲一つない……は嘘だ、今さっき流れていったよ。
けれど、本当に心の底から綺麗だと思える“良い空”だ。
「――――ヤ!」
そう、言
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