最終章
2節―反逆決戦―
全ての運命
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のキャラクターになったかのように、ソウヤは自らの意志で動くこと放棄した。
ただ“ヴェルザンディにそう言われた”だけで。
「これが、お前の力だとでも言うのか……!」
「えぇそうよ?世界の運命を定める神ですもの、これぐらいできなきゃね」
ヴェルザンディまで後一歩、踏み出した状態から動けないでいるソウヤを見て、ヴェルザンディは笑いを隠さない。
どこに体に力を入れても動く気配はなく、これまで以上の“どうしようもなさ”がソウヤを襲う。
―……どうすればいいんだ。
対処できる手段など無く、諦めの境地に達しようとしたソウヤは“あること”に気が付いた。
それは普通に考えればすぐに分かること。
何故ヴェルザンディはすぐに俺を殺さないのか。
ヴェルザンディの力を使えば、ソウヤの抵抗虚しくすぐさま死に至るだろう。
だが、そうしない。
―そこに、きっと解決の糸口がある。
ソウヤはただ唯一動ける首から上を動かし、こちらに細く笑むヴェルザンディを見る。
さきほどと変わらぬ、人の心を荒らす煽りの笑みだ。
けれど、その瞳に宿しているのは“期待”。
「……ヴェルザンディ、お前は――」
「――さぁ、終わりにしましょう?」
紡がれるソウヤの言葉の間に入り込み、ヴェルザンディは終わりの鐘を鳴らそうと動き出した。
「“人間、貴方は自分の体に剣を突き刺して死ぬ”」
「――――」
あぁ、ようやく分かった。
ようやく理解した。
ようやく至った。
確かにソウヤにはもう魔法は無いし、使えるスキルもかなり少なくなっている。
だがそれらを代償として手に入れたものが在ったではないか。
“唯一対抗できる手段”が、今のソウヤには在るではないか。
「“拒否する”」
自らの首を突こうと突き進む腕が、たったその一言で止まった。
ソウヤの行動を見て、ヴェルザンディの笑みがより一層深くなる。
“すべてを拒否してしまえばいい”。
それが、“すべてを拒否する力”となったソウヤに出来る、唯一の対抗手段だった。
「そうよ、貴方に魔法なんて必要ない。貴方には能力なんて必要ない。ただ“拒否”してしまえばいい」
「……ヴェルザンディ、お前は――」
一体何が目的だ。
そう言おうとしたソウヤの口に、ヴェルザンディの美しい人差し指が当てられる。
思わず口を噤んでしまったソウヤを見てヴェルザンディは笑うと、一旦離れて再度ワンピースの裾を掴んだ。
再び、ヴェルザンディはソウヤに姿を現す。
「改めまして、ソウヤ。私は上級神が1柱、『運命を定めし神』。そして――」
美しい動作で一礼をしたヴェルザンディは、一度も
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