最終章
1節―超常決戦―
天に在り闇を宿す
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切れず巨剣を前に崩壊。
そうしてようやく第一翼、第二翼の対処が出来たソウヤは大きくため息をつく。
「――――ッ!」
刹那、ルシファーに近づいたソウヤは巨剣のリーチ限界から斬撃を放った。
―翼を使わせない気かっ!
すぐさまソウヤの意図を理解したルシファーは、その斬撃に対して左4つ目の翼を雪無の前に展開する。
無残に血を撒き散らしながら裂かれた黄金の翼を尻目に、ルシファーはすぐさま自身の別の翼を千切った。
「第三翼、展開!」
深紅に輝く“力”が具現化したのは1本の剣。
血のように赤い刀身を宿し、一目で“魔剣”だと分かる形状をしている。
裂かれた翼によって視界を防がれていたソウヤに、ルシファーはその剣を突こうと腕を伸ばした。
ソウヤもルシファーの声を聞いていた為、攻撃に転じる事はある程度予測していたので雪無を盾とすることで何とか防ぐ。
ルシファーが放った突きの衝撃を後ろへ足を滑らせながら殺したソウヤは、体制を立て直し再び構えた。
「第四翼、第五翼、展開」
―翼を使う余裕を持たせてしまったか……。
続けて第四、第五翼の力を開放したルシファーを見て、ソウヤは内心舌打ちをする。
当然だ、これで熾天使3人分と戦っているも同然になってしまったのだから。
「“舞い勝利を求めよ”」
2つの力が象ったのは“無形の剣”。
その剣自体が意志を持ち、自立型の武器として作用し舞う剣だ。
次々に出される“魔剣”の数々に、流石のソウヤも眉を潜めてしまう。
1つ1つでも反則級の強さを持つ武具だというのに、目の前の敵はそれを幾つも操って見せる。
―3枚はもう使用済み、残りは現在含め9枚か……。
黄金に輝き瞬く槍。
深紫に染まる魔槍。
盾と使った無の翼。
そして、ルシファーが持つ深紅の魔剣とその周りを浮遊する無形の剣。
またそれらを含めた9枚の翼だ。
「言っただろう、私は“神さえ怖れた天使”だと」
戦って初めてソウヤはその言葉に心から賛同する。
今まで戦ってきた、どの天使よりも目の前の天使は“天使らしくない”。
扱うは“魔”が付く異名の武装ばかり。
これまでの天使は、どれも“極光”を体現したかのような眩い光を持っていた。
だが、ルシファーはそれと真逆。
「やっぱり堕ちてるじゃないか、お前」
「あぁ、今私は“天使としての冠位”を堕としている」
彼の両腕に在る12個の金輪のうち、“6個が砕け散っていた”。
つまり、それが意味するのは“翼の力を使うたびに天使として弱くなる”。
当然だろう、彼が扱っているのは魔剣や魔槍なのだから。
「お前は“強いか
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