秋を先取り!鮭レシピ特集・その1
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炊き上がったら鮭の骨を外し、白ごまを振ったら身を解すように全体を混ぜ合わせる。一旦味見をして、塩加減はお好みで調整してくれ。市販の塩鮭を使う場合、店やメーカーによって塩加減が違うから、その辺に注意しよう。後は茶碗などに盛り付けて、仕上げに黒胡椒をガリガリ。これで完成だ。
「あいよ、『炊き込みご飯』4つ」
お盆に乗せられた4つの茶碗を取りに来た千歳は、一緒のテーブルに座っていた他の3人のやり取りを苦笑しながら見守っていた。
「いいのかい足柄ぁ、新妻がこんなトコで飲んだくれてて〜?」
と、ニヤニヤ隼鷹が聞けば、
「そーだそ〜だぁ、早くも倦怠期かコノヤロー!」
と顔が真っ赤の高雄が煽る……というか絡む。相当酔ってんな、高雄の奴。
「いいのよ、今日は旦那様公認なんだから」
そう言ってお猪口をクイッとやって、日本酒を味わう足柄。
「『君を束縛したくないし、友人は大事にしないとね。僕はいつでも君を独占できるし』って……キャッ////」
デレッデレの足柄は真っ赤になりながら、頬を抑えてイヤンイヤンしている。そんなラブラブ空気に当てられたか、先程まで煽っていた2人が死にかけている。
「……ずっとあの調子か?」
「えぇ、まぁ」
「大変だなぁあいつらも……ってか、聞かなきゃいいだろうに」
「やっぱり気になるんですよ、提督とケッコンしてる娘は沢山いますけど、他の方と結婚した人は数少ないですからね」
隣の芝は青く見える、みたいなモンなのかね?よくわからんが。
「千歳〜!炊き込みご飯はぁ!?」
と隼鷹が叫び、
「こんな発情した雌犬に構ってたら死んじゃうわ!とっとと帰るわよ!」
高雄が追撃とばかりに叫ぶ。
「ちょっと、誰が雌犬よ!?」
足柄もそれに反応してテーブルをバンバンやっているが、2人はお構いなしといった様子だ。
「はいはい、今持っていきますからね〜」
千歳は苦笑いのまま、茶碗を配膳していく。鮭とガーリックバター醤油の旨味がご飯に染みて少しくどいかと思いきや、黒胡椒がピリッと全体を引き締め、丁度いい塩梅にしてくれる。4人も先程までの口論は何だったのかという位黙り込んで、夢中になって炊き込みご飯を掻き込んでいる。食べ終わって箸と茶碗を置くと、
「かぁ〜食った食ったぁ。さてと、帰ろうぜ〜♪」
と隼鷹が立ち上がり、勘定をしようと此方へやってくる。
「ご馳走さん提督、幾らだい?」
「えぇと、4人で3万と4000円だな」
「んじゃ、アタシが纏めて払っとくよ」
「あらいいの?悪いわねぇ」
と足柄が言うが、隼鷹はニヤリと笑い
「いいって事さぁ。青葉に足柄のネタ売れば、十分
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