474部分:第三十八話 袁術、劉備達と会うのことその六
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第三十八話 袁術、劉備達と会うのことその六
「ですからもう少し」
「もう少しでしゅか」
「はい、痩せればいいですよ」
「じゃあ諦めるでしゅ」
チンは残念そうな顔で話した。丸いサングラスの奥の目が悲しそうである。
「仕方ありませんでしゅ」
「そうですか」
「わしは別にいいのじゃ」
十兵衛はそれはいいというのだった。
「飛ぶことには興味がないからのう」
「女の子だよね、十兵衛さんが興味あるのは」
「それもぷりぷりの」
「その通りじゃ」
笑って乱童と眠兎に話す。
「わしが興味があるのは可愛い娘だけじゃ」
「じゃあこの世界は」
「最高だよね」
「最高じゃ!」
大きな声を出して言い切ったのだった。
「こんな世界があるとは。夢みたいなのじゃ」
「しかしセクハラじゃったな」
袁術は難しい顔でその十兵衛に対して告げた。
「そうじゃったな」
「それがどうかしたのかのう」
「それをやってみよ。許さぬぞ」
袁術のその顔は厳しいままだった。
「百叩きじゃ」
「何でそこまで言われるのじゃ」
「わらわもおなごとしてそうしたことは許さん」
だというのである。
「だからじゃ。よいな」
「ううむ、折角百花繚乱の国じゃというのに」
「覚悟しておれ」
「はい、皆さん集まりましたね」
張勲がここでまた言うのだった。
「それではお話をはじめましょう」
「それで何の話なのじゃ?」
「話はです」
「うむ。何のことじゃ?」
「都では相変わらずの状況が続いています」
張勲はここから話した。
「何進大将軍と宦官達の争いがです」
「鬱陶しい奴等じゃ」
「全くですね」
「本当に」
楽就と揚奉が袁術の言葉に頷く。
「全く。宦官というものは」
「どうしてあそこまで有害なのか」
「あんな連中は皆殺しにすればいいのじゃ」
袁術は不快感を露わにさせていた。
「さっさとな」
「そうしてです」
張勲は主の怒りをよそに話を続けていく。
「大将軍の側近にです」
「あっ、司馬慰ね」
紀霊が言った。
「あの人のことね」
「はい。名門の出身でありしかも抜群の切れ者で早速大将軍に重く用いられているその人です」
「何か知らんが凄い奴だそうじゃな」
袁術も言った。
「そうじゃな」
「そうです。この人の登場で大将軍は懐刀を得られました」
「それでどうなったのじゃ?」
袁術は張勲に問うた。
「話は」
「大将軍は宦官達を締め付けられようとしておられます」
「いいことじゃ」
袁術はこのことを素直に喜んだ。
「あんな連中に好き勝手させていてはならん」
「はい。ですが司馬慰殿ですが」
「その者に何かあったのか?」
「何しろ立場的にも能力的にも何の問題もない方です」
張勲
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