第3話 新時代前の前日
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ち着いたんですか?」
今回の週末は留学生を受け入れるにあたり、士郎の邪魔にならないように何時もの宿泊を3人は遠慮したのだ。
「ああ、気を使わせて悪いな」
「いえ」
「確かその留学生の付添いがリズ――――リザなんでしょ?」
「あ、ああ。リザも3人に逢うの楽しみにしてたようだし、留学生の護衛として編入するからよろしくやってくれ」
「勿論です」
「それで結局、留学生は誰なんですか?」
「明日までの秘密だ」
「え〜?良いジャン!教えてよ、シロ兄!」
そんな風に楽しく談話をしながら士郎は3人を自宅に送り届けたのだった。
−Interlude−
東西交流戦が終わってから一時間後。
マスターピースの執務室に居るトワイスは、日本支部から通信連絡を受けていた。
「そうか。遂に源義経のクローン及び武士道プランの情報が公になったか」
『正確には一部だけですが、如何しましょう?』
「対策は此方で検討する。君たちは引き続き、正規の仕事と武士道プランの状況の監視に努めてほしい」
『了解しました』
日本支部からの通信連絡を終えてからトワイスは溜息をつく。
「結局一月経っても返答は無しか」
「予想通りだろうに」
執務室にはトワイスだけかと思いきや、やや離れた地点で壁にもたれかかるように立っている黒子がいた。
その黒子に驚く事なく言葉を返す。
「出来れば外れて欲しかった予想だ」
「それは残念だったな。で?動くのか」
「私がこの地を離れるには時期が早過ぎる。そのくらい判っているだろうに・・・・・・挑発のつもりか?」
「さてな」
同じマスターピースの一員だが、所詮は利用しあう関係でしかないので内容は冷めたものだ。
「まあ、貴様には何も期待していない。――――私だ。すまないが、エレンホス副代表の今月のスケジュールをこちらに回してくれ」
『少々お待ちください』
黒子との会話中に当人にも目もくれず、映像通信である部署に自身の用件を伝えた。
それを黒子は冷めた言葉で攻めたてる。
「フロガを向かわせる気満々じゃないか。何が外れて欲しかった予想だ。寧ろ予定通りの進捗状況と言った所か、悪趣味め」
「何とでも言うがいい。立場上、最悪の未来を予想した上で対策を立てるのが私の責任だ。それ以上にこれは“世界の為”なんだぞ?何故それを理解しない」
トワイスの言葉にこれ以上付きあってられないと言わんばかりに、退出しようとドアを開ける。
そして去り際に、
「“世界の為”?よく言う。貴様自身の理想の為だろう」
そう言い残して黒子は去った。
それに言い返すどころか愚痴すらも口にしないトワイス。
もと
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ