470部分:第三十八話 袁術、劉備達と会うのことその二
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第三十八話 袁術、劉備達と会うのことその二
「それじゃあ」
「建業って確かお魚が美味しいんだっけ」
張角が言った。
「何か楽しみね」
「そうよね、じゃあ」
「楽しみに行きましょう」
こうしてだった。三姉妹は何の心配もなく活動を続けていた。しかしだった。
張角が行きたいと言っていた長安ではだ。相変わらず地獄が繰り広げられていた。
「うう、俺達この地獄から何時出られるんだ?」
「安心しな、ずっとだからな」
「永遠に終わらないでやんすよ」
チャンとチョイが山崎に話す。三人は今鉄の下駄を履いてそのうえで山を駆け足で登らさせられているのだった。相変わらずの苦行だ。
「俺達なんかもう何年だ?」
「覚えてないでやんす」
「来る日も来る日も修行と重労働の日々だよ」
「まさに起きたら寝るまでこんな調子でやんすよ」
「何で俺までそうなるんだよ」
山崎は涙を流しながら話した。
「こんなところに出て来てよ」
「運が悪かったんだよ」
「その通りでやんすよ」
それだというのだった。
「残念だがな」
「諦めるでやんすよ」
「うう、何てついてないんだ」
山崎もこの運命にはぼやくしかなかった。その間にもだ。
キムが来てだ。厳しく言うのだった。
「こら!」
「うわっ、出た!」
「出たではない!」
いきなり蹴りだった。山崎の顎に奇麗に決まった。
「喋りながら修行をすると怪我をするぞ!」
「じゃあ蹴るなよ!」
「これは愛の鞭だ!」
こう主張するキムだった。
「だからいいのだ」
「糞っ、無茶苦茶な意見だな」
「無茶苦茶と言うのか。私が」
「それ以外に何だってんだよ」
「その屁理屈許せん!」
そう叫んでだった。今度はだ。
「半月斬!」
「ぐわあああああああっ!」
必殺技を浴びせる。本当に容赦がない。
そんな修行地獄だった。そしてその中でだ。チャンとチョイは暗い顔になってだ。そうしてそのうえでこんなことを言うのだった。
「山崎の旦那も諦めないとな」
「この地獄は無限ループでやんすよ」
二人は既に諦めていた。修行地獄は永遠なのだ。
そしてであった。長安の地獄とは正反対にだ。
今荊州太守の館ではだ。音楽が聴こえてきていた。そうしてある。
金髪を長く伸ばして巻かせた小さな幼女が歌っていた。黄色の丈の長いふわふわとした感じの服を着ている。オレンジも入っている。
顔立ちは幼いがはっきりとした顔である。眉目は整っている。
その彼女がだ。歌っていた。
その前には青い髪を短くして白と青の上着に赤い丈の短いスカートの少女がいた。顔は少しだけ垂れ目で穏やかな顔をしている。しかし何処か癖がありそうだ。胸は大きい。そこが幼女と違っていた。
そうしてである。彼女はこう己の前
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