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ドリトル先生と悩める画家
第十一幕その十四

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 そしてお家に帰るとです、携帯に太田さんから電話がかかってきて言ってきました。
「あの、何かどんどんです」
「どんどんっていうと?」
「絵筆が進んで」
 それでというのです。
「今大学の部室で描いてますけれど」
「いい絵が描けてるんだ」
「スランプ脱出出来たみたいです」
 そうだというのです。
「雪とお祭りのお陰で」
「そうなんだね、そういえば」
 ここで先生はお家の窓の外を見ました、街の上のお空を見ますと。
「晴れてきているよ」
「あっ、そうですか」
「うん、もうね」
「それじゃあお天気は」
「やっぱり君には影響があるみたいだね」
「そうですね、やっぱり」
 笑顔で、でした。太田さんは先生に言ってきました。
「お天気がコンディションに影響するんですね」
「そうだね、けれどね」
「これで、ですね」
「うん、君はスランプを脱出出来たんだね」 
「雪とお祭、そして晴れのお天気で」
「そうみたいだね、そういえばこの一ヶ月は」
 先生はお天気のことを思い出して言いました。
「ずっと曇りとか雪でね」
「悪天候でしたね」
「梅雨みたいにね」
「殆ど晴れていませんでしたね」
「君はお天気に精神的なコンディションが左右されるタイプみたいだから」
 だからだというのです。
「そこが影響したんだね」
「夏は本当に絶好調なんですよ」
 この季節はというのです。
「それこそ」
「じゃあやっぱりね」
「お天気ですね」
「それが大きいんだよ」
「そう言われますと」
 太田さんは先生のお話を聞いて言うのでした。
「これからもですね」
「うん、梅雨や冬はね」
 即ちお天気が晴れないことが多い季節はです、
「君はスランプになっていくだろうね」
「やっぱりそうですか」
「けれどスランプになる理由や脱出出来る方法がわかれば」
「対応も出来ますね」
「その場合もことも考えていこうね」
「はい、これからは」
「何はともあれスランプを脱出出来たのならね」
 先生は電話の向こうの太田さんににこりと笑って言いました。
「おめでとう」
「有り難うございます」
「じゃあこれからもね」
「はい、宜しくお願いします」
 二人で笑顔でお話をしました、お祭から帰った先生を待っていたのは朗報でした。
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