0094話『海外空母の暑さ対策』
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」
「アクィラもいますよ!」
二人はそんな言葉を発しながら執務室へと入っていった。
瞬間、感じる熱気にグラーフとアクィラは思わず険しい顔つきをする。
そこにはクールビズの恰好をしながらも扇風機だけで暑さに耐えている提督の姿があった。
「あー……グラーフにアクィラか。いらっしゃい」
「うむ。ところでアトミラール、大丈夫か……?」
「大丈夫だ。心頭滅却すればなんとかなるからな。普段は畑仕事もやっているからこのくらいの暑さならなんとかなっているよ」
「日本の諺ですね。えらいです、提督。よしよし♪」
そう言って暑そうな提督の頭を撫でているアクィラがいた。
それで幾分癒されているのだから効果はあるのだろう。
「ハルナ、アトミラールがダメそうだったらすぐに言ってくれ。我らがなんとかしよう」
それで榛名が出てきて、
《はい、お願いしますグラーフさんにアクィラさん。今日は提督はちょっとこの暑さの中で働き過ぎですから見ていて冷や冷やしていたんです。クーラーをかけてくださいと言っても「節約だ」で済まされてしまいますから……》
「そうか。アトミラール、無理は良くないぞ。休む時には我慢せずに休むのも鎮守府の長としての仕事だからな」
「ああ。そうさせてもらうよ。ありがとうな、グラーフ」
「いや、アトミラールが分かっているならそれでいいんだ……」
それで少し頬を赤くして視線を逸らすグラーフ。
そこにアクィラが目ざとく気付いて、
「グラーフー? 顔を赤くしてどうしたんですか……?」
チャシャ猫のような笑みを浮かべながらグラーフを弄り倒そうとしているアクィラの姿がそこにあった。
だけどそうは問屋が卸さないというべきかグラーフが少しムッとしてアクィラにデコピンを食らわせていた。
それで当然アクィラは「あいたー!?」という叫び声をあげていた。
手加減はしただろうがグラーフの馬力でデコピンは相当痛いだろう。
「アクィラ? お前のその手には乗らないぞ?」
「痛いですよグラーフー!」
それでプチ喧嘩をしだす二人。
そこに提督が無粋かなと思いながらも、
「ところで二人はどうして来たんだ……?」
「あ、そうだったな。なに……アクィラの奴がきっとアトミラールはクーラーを使って涼んでいるだろうと言い出したんであやかりに行こうと言い出したんだ。私はセンプーキで耐えてるだろうと思っていたのだが、正解してよかった」
「なるほど……。まぁ確かにそうだけど冬でもない限り耐えられる間はクーラーは使わない事にしているんだ。自家発電設備もあるけどそれだけじゃ限界だしな」
「さすがだアトミラール。……アクィラ、こういうアトミラールの姿を見習ったらどうだ?」
「もうっ、わかっていますよー。でも少しは涼しくなりたいじゃ
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