第04話:大人達の勝手な身の上話!?
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く寝ているから先に頂いていたわ。」
「まあまあ、寝る子は育つと言うじゃないか。よく寝る事は良い事だよ。」
「その通りだな。よく寝てよく食べて、そしてよく遊ぶ。子供にはもっとも大事な事だぞ。さあ、こっちに来て座りなさい。」
いったい誰のせいで気を失っていたのか、小一時間ほど問い詰めたいところですが、仮にも両親と皇帝が相手ですからとても勝てるとは思えません。仕方ないので大人しくテーブルの母上の隣に座りました。
すぐに僕の分の食器が並べられます。テーブルの上のメニューは鶏の照り焼き風とコンソメスープ。パンにサラダに魚のマリネみたいなのもありますね。晩餐なので量も種類もかなりあります。見ていると執事風の人が僕の分を取り分けてくれました。子供用なのでしょう、小さめに切り分けられています。
「それでは、いただきます。」
手を合わせて、いつもの習慣で食前のご挨拶をしたら皇帝から聞かれました。
「変わったことをやるな。いただきますとはどんな意味があるのだ?」
「家にいる時も、食事前は必ずこの挨拶をするんですよ。家ではアルバートだけなんですが、やっぱり変わっていますわね。」
「いただきますとは東方の習慣で、私たちが生きるためにいただく動物や植物の命に感謝するという意味と、いつも料理を作ってくれる人に感謝するという意味があるそうです。前に読んだ本に書いてあったのですが、僕もその通りだと思ったのでそれ以来この挨拶をするようにしています。食後はごちそうさまでしたという挨拶をします。」
一応、東方の習慣と言うことでごまかします。生前の日本ではごく当たり前のことなのですが、ハルケギニアではこの習慣はありませんからね。
「それはめずらしい習慣だな。しかし東方の事が書かれている書など、そのような難しい本を読んでいるのか?」
「アルバートは3歳になった頃から本ばかり読むようになって、もう屋敷の書庫にある本はほとんど読んでしまったようですわ。最近では出入りの商人に珍しい書物が手に入ったら持ってきて欲しいと頼んでいるようなのです。あまり本ばかり読んでいるのも身体に悪いと思うのですが、自分で時間を決めて午前中は勉強、午後は外に出て身体を動かすようにしていますから、無碍に止めることも出来ません。近くに同じ年頃の子供もいませんから遊び友達も出来ませんし、少し心配なのです。」
「なに、そのように自分で決めて実行できるとは、誠に素晴らしいことでわないか。心配することも無かろう。そうだ、本が読みたければ皇城の書庫に入ることを許そう。自由に入って読むが良い。まあ、皇城まで来ることは難しいだろうが何とか方法を考えてみるのも一興だろう。ところで身体を動かすのはどんなことをしているのかな?」
「はい、身体を動かすのは午後になりま
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