第04話:大人達の勝手な身の上話!?
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。突然呼び出してすまなかった。しばらくぶりだがソフィアも元気そうで何よりだ。」
「有り難うございます。皇帝閣下。そして、こちらが当家の嫡男アルバートでございます。」
思ったよりも結構フレンドリーな挨拶ですね。ただの伯爵あいてにしてはちょっと親しすぎるような気もしますが。まあ、僕としては、ここは精一杯真面目に御挨拶と行きましょう。
「皇帝閣下。お初にお目にかかります。ただ今ご紹介にあずかりましたアルバート・クリス・フォン・ボンバードにございます。以後、よろしくお願いいたします。」
どうですか、僕だってこれ位のことは言えるんですよ。皇帝もちょっと驚いているようです。
「ほほう、未だ3歳と聞いておったが、その物言いはまるでいっぱしの大人のようだの。見た目は確かに子供だが、もしかしておぬし、歳をサバ読んでおらぬか?」
ちょっと気張ってやり過ぎましたか。どこかのメガネの探偵少年ではないのですからここはごまかしの一手ですね。少しおびえたふりをしてめいっぱい子供っぽく、母上のスカートに縋り付いてみましょう。
「母上、教えて頂いたとおりのご挨拶を致しましたが、いけなかったでしょうか?」
「あらあら、アルバート。いいのよ猫なんかかぶらなくても。いつも通りのご挨拶で、とても良かったと思うけど、でも、もう少し子供らしいご挨拶も覚えましょうね。」
母上、ちっともフォローになっていません。もう少しましなフォローをお願いします。
「ハッハッハ。まあ良い。ところで今日おまえ達を呼び出したのは他でもない。なにやら最近素晴らしい効き目の秘薬が作られたと巷の噂で耳にしてな。さっそく家臣に調べさせてみたのだが、その秘薬を作ったのがおまえ達の子供だと言うではないか。まだ顔を見たことがなかったからこの機会に一度会って、どのような子供なのか見ておこうと思い呼び出したのだが、アルバートと言ったか、なかなか面白いぞ。さすがはジョンとソフィアの子供だ。」
「恐れ入ります。アルバートの魔法の訓練があまりに進みますので、早めに必要かと思い自分の部屋を与えたのですが、私にも内緒で見たこともない秘薬を作っているものですから驚きました。アルバートは隠しているつもりだったようですけど、屋敷の中で魔法を使って秘薬など作っていれば私にはすぐに解ります。」
そう言って僕の方をちらっと見ます。どうも僕は油断していたようですね。母上にこれほどの力があるとは気づきませんでした。何しろいつも天然でしたからね。
「かなりの効果がある秘薬だということは感じられたのですが、実際の効果を確かめたかったので、アルバートから少し分けて貰い、ちょうど近くで重病人が出たというので早速試してみましたの。そうしたら、私が作ったどの秘薬よりも素晴らしい効き目で、瀕死の
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