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れる類のものだったんだな」
「違う。これは友達になった証」
軽薄な笑みを浮かべた十六夜に、耀はキッパリと言い返す。
「何にせよ、無事で良かったわ」
「本当に、心臓に悪かったです」
「よく言うぜ。春日部のギフトに早々に当たりをつけてたくせに」
「ギフトが分かってても、それで安心と思えるほど楽観は出来ないと思いますが」
十六夜の軽口に付き合っていると、オーナーがパチパチと拍手しながらこちらへ近付いてきた。
「いやはや大したものだ。このゲームは文句なしにおんしの勝利だの。………ところで、そのギフトは先天的なものか?」
「違う。父さんに貰った木彫りのおかげ」
「木彫り?」
首をかしげる白夜叉に、耀は首から下げていた丸い木彫り細工のペンダントを見せた。材質は楠だろう。中心の空白へと向かう幾何学の模様が彫られており―――
「………あれ?」
「八雲君、どうかしたの?」
「いや………何でも」
そう言うと、飛鳥は怪訝そうな顔で自分を見ていた。この模様……どこかで、見たことがある、様な………?あれ?
「ほう。円形の系統図か。なんとも珍しいのう」
「鑑定していただけますよね?」
貴重な骨董品を見る様に、耀のペンダントを見ていたオーナーが黒ウサギの一言で固まる。
「よ、よりによって鑑定か。もろに専門外なのだが………」
むむむ、としばらく唸ると、突如妙案が浮かんだようにニヤリと笑った。
「良かろう! 試練をクリアしたおんしらに少しサービスしよう。受け取るがよい!」
パンパンと白夜叉が柏手を打つと、自分達の頭上に光り輝くカードが現れた。
「これは、ギフトカード!」
「お中元?」
「お歳暮?」
「お年玉?」
「お誕生日?」
「ち、違います! というかなんで皆さんそんなに息がピッタリなんですか!?あと、楓馬さんは知ってるでしょ!?顕現してるギフトを収納できる上に、各々のギフトネームが分かるといった超効果な恩恵です!!」
黒ウサギに叱られながら、自分達はギフトカードを見る。別にいらないのに。
自分の深い闇のように黒いギフトカード。そこには、白い文字で簡素にこう書かれていた。
八雲楓馬: ☆★○●◎◇◆□■△▲▽▼〒♀♂°
………まあ、予想通りだけど
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