ガンダムW
1752話
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…戦場に来るという意味ではこの人選は正しかったのだろう。
ともあれ、俺はそんな人員に視線を向けるも、何故か……そう、本当に何故かその場にいた者達の視線はムウに集まっていた。
シャドウミラーの者達がムウに向ける視線にどこか同情が混ざっているのは、きっと俺の気のせいだろう。
そして部屋の中にいた者達で最初に俺に気が付いたのは……当然のようにレモンだった。
「アクセル。……まぁ、色々と言いたいことはあるけど、まずはムウに謝っておいた方がいいわよ?」
苦笑と共にそう告げるレモンの言葉で、他の者達も俺の存在に気が付いたのだろう。
こちらに視線を向け……コーネリアやスレイ、あやか、千鶴は俺を見て笑みを浮かべ……
「アクセル、お前またやったな!」
何故か……そう、何故かムウは俺の顔を見るや否や怒り心頭、怒髪天を衝く的な感じで怒りを露わにしてくる。
「何だよ、大体半年ぶりに会うのに、いきなり怒る事はないだろ。何だ? お前とテュカの関係がナタルに知られたのか?」
その言葉に、事情を知っているシャドウミラーの者達はムウに驚きの視線を向ける。
門世界からホワイトスターに移住してきたエルフ達。
そのエルフ達を中心として結成された、シャドウミラー実働班の下部組織、精霊の卵。
テュカは、その精霊の卵の実質的なリーダーだ。
そのテュカがムウに対して人には言えないような想いを抱いているというのは、それなりによく知られた話だ。
……そのテュカに対して、ムウが煮え切らない態度を取っているというのも。
少なくても、俺が知っている限り……W世界に来る前には、そんな感じだった。
「ばっ、馬鹿な事を言ってるんじゃねぇっ! それより、お前またやったな!」
「何がだ?」
慌てた様子でそう告げてくるムウに対し、それだけを返す。
すると、それを聞いたムウは再び怒りを露わにし……それでいながら、先程よりは若干大人しくなった感じで口を開く。
「また俺の名前を使っただろ」
「あー……それな。エンデュミオンの鷹は、このW世界でもかなり広まってるぞ」
「おいっ! だから、何でお前はそうやって俺の名前を使うんだよ! これで何回目だと思ってるんだ!?」
「何回目? ……えーっと、何回目だったか」
まずOG外伝の話に乱入した時に名乗ったのが最初だった……よな? で、マブラヴ世界でも1回名乗ったような気がするし……
「多分、3回目?」
「おいこら。多分って何だ、多分って。お前、もしかして俺の知らないところで俺の名前を何度も使ってるんじゃないだろうな!」
ムウのその言葉に、そっと視線を逸らす。
うん、多分違う。気のせいだ。あの件は俺は関係なかった筈だし、あっちの件も俺には……うん。
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