暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
溝-グレイヴ-
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とし、マチルダもまた言葉を出さなかったが、アンリエッタに対してキッと鋭い視線を向けた。シュウの正体を知っていることに驚いた一方、それをいいことに、自国の都合のいい強力な兵器として捉えているのではと、黒い疑惑を寄せていた。
だがアンリエッタにも、あくまで国ではなく、人を守ることで平和を保つ存在であるウルトラマンを遠回しに道具扱いしているのではという葛藤があった。それをシュウは察し、否定することはなかった。寧ろ国の王として相応しい振る舞いをしてほしい、ラグドリアン湖で亡霊としてよみがえったウェールズから彼女を助けた時、それを誓わせたのだから。それを胸の内に留め、彼女はマチルダの鋭い視線に耐えていた。
「サイトさん、あの機体は今も操縦できますか?」
「さっきコルベール先生に聞いた限り、シュウも修理に力を貸してくれてたみたいで大丈夫です。いつでもフライトできますよ、お姫様」
「でも……」
「心配すんなってテファ。シュウには俺も全力で協力するぜ。俺も借りばっかりもらってたからな」
「サイト、その前に私にも同意を求めなさいよ。私の使い魔なんだから、もう…」
テファを安心させるように言いながら、サイトはやる気を見せている。
同じウルトラマンとして、彼の力になりたいという意志が強く現れているサイト。願ってもないことだ。自分のせいでみすみす彼が捕まってしまったツケを払ういい機会になる。

…だが、それはつまり…アスカの二の舞になる存在が、また自分の周りで現れる可能性がある…ということ。

自分の犯したミスを、別の誰かの力で肩代わりしようとしていることだ。


「…陛下、俺に助力はいりません」
「え…?」
心に芽生えた不安から、シュウは冷たい声で拒否した。
「俺一人でアスカの救助に向かいます。アスカが捕まったのは俺一人の責任だ。俺の手で、始末をつけます」
「シュウ!」
「あんた、まだそんな…!!」
やはりそう答えたシュウにテファとマチルダは大声を出した。
「お、おい待てよ!本気で一人で行く気か?」
もう自分の話は終わったとばかりに、部屋を出ようとするシュウを、サイトは肩をつかんで引き留める。
「これは俺の問題だ。この事態を招いた俺自身の手でカタを付けることに意味がある。他人が関わることじゃない」
「他人って…!久しぶりにやっとテファたちと会えたじゃんか!?なのにそんな冷たい態度はないだろ!」
さっきから冷たさを感じる態度ばかりを保ち続けているシュウに、サイトは全く持って納得できなかった。この世界に来てからずっと一緒だったはずのティファニアたちを、どうしてここまで頑なに遠ざけようとしているのか、理解できないでいた。
「同意見ね。あんたティファニアの使い魔でしょ!だったら傍にいてテファを守ってあげなさいよ!」
「そうですよ!黒
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