溝-グレイヴ-
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ら贈られた感謝の言葉を受け取ろうとしないのはあり得ないことなのだ。そんなシュウをフォローするため、表に出てきたハルナがコソッとルイズに耳打ちし、釈然としない様子だがルイズは、文化の違いによるものも一因していると納得してくれた。
それにしても、最後に会った時と比べて、その顔が妙に険しい。
アンリエッタも特に気にしない。ここしばらく、トリステイン貴族でありながら祖国を平気で裏切る輩を目にしてきたためか、名誉に目がくらむ者よりもシュウの態度は快く受け取れるものだった。
「主であるティファニアとも無事、再会できてよかったですね」
朗らかに語るアンリエッタ。しかし、それを聞いたシュウ、そしてテファやマチルダもまた、その顔を曇らせた。
「あの、いかがなされたのですか?」
もしや何か悪いことを口にしてしまったのだろうか。申し訳なさと気まずさを覚えながらも、シュウに尋ねる。
「…いえ、女王陛下が謝ることではありません。すべて…自分の招いた結果です」
シュウは自分に非があると告げ、首を横に振り、そして頭を下げた。
「シュウ、そろそろ話してくれないか?一体、テファたちと逸れた後、あんたにいったい何があったんだ?」
サイトが、聞きたがっていたことを率先して問う。ムサシも聞き逃さないように、シュウの話に耳を寄せた。
ウエストウッド村をシェフィールドに、逃亡の際もメンヌヴィルことダークメフィストに狙われ続け、そしてテファたちと逸れてしまったこと、そして先日魔法学院に襲撃を加えてきたメンヌヴィルと戦ったことまではわかっていた。だがテファと別行動を取ってから魔法学院で発見されるまでの間は、シュウの口から聞かないとわからない。
「…わかった」
シュウはテファにしたのと同じように、彼女らと逸れた後でシェフィールドやメンヌヴィルによって、レコンキスタの隠れ基地に捕まったこと、そこをアスカが救出しにきてくれたこと、しかしそれと引き換えにアスカは今もアルビオンに残り、先日交戦したメンヌヴィルの口によると、現在はレコンキスタに捕縛されてしまったことを明かした。
話を聞いて、サイトはアスカを出会えなかったことを残念に思った。テファの話だと、そのアスカもまた、ムサシとはまた別の次元のウルトラマンであるらしい。個人的興味も含め、ぜひ会って話をしたいと思っていたが、シュウを救うために敵に捕まってしまったとは。
「なんてこと…!レコンキスタにウルトラマンが一人捕縛されるなんて…!」
アンリエッタもこれを由々しき事態と受け止めた。怪獣や星人などの驚異をもたらしたレキンキスタ。そんな奴らにウルトラマンが捕まった。しかも、テファらを保護した際はにせのネクサスが現れ、危うくシュウが敵になったと錯覚させられかけた。間違いなく、アスカを利用して何かを仕掛けてくる。
「しかし、これでまた一
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