461部分:第三十七話 呂布、張飛から貰うのことその七
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第三十七話 呂布、張飛から貰うのことその七
「あの、まさか」
「い、いや別に」
「何ともないのだ、へっちゃらなのだ」
「だといいのですけれど」
「ふむ、これは」
「そうですよね」
だが、だった。趙雲と馬岱はその二人を見てくすくすと話す。
「この二人どうやらな」
「あれですよね」
「あれって何だ?」
馬超には従妹達のやり取りの意味がわからない。
「何かよくわからないんだがよ」
「まあとにかくね」
黄忠が言った。
「まずは何か贈り物を買いましょう」
「それなら果物にしましょう」
神楽がこう提案した。
「それをその袁術さんにあげましょう」
「そうですよね。じゃあ桃は呂布さんが贈ったから」
劉備が明るい顔に戻って言う。
「私達は他のものを」
「葡萄?」
「それとも梨?」
ミナと月がそれぞれそうしたものを話に出す。
「甘いものは多いし」
「それならここは」
「西瓜がいいかしら」
劉備が言うのはそれだった。
「贈り物は」
「いいと思う」
彼女の提案に最初に賛成したのは呂布だった。
「袁術は西瓜も好きだから」
「そうなんですか」
「会った時西瓜も食べたいとか言ってた」
「はい、言ってましたです」
陳宮もその通りだというのだった。
「袁術殿、西瓜をやたらと欲しがってましたのです」
「そう。じゃあ決まりね」
劉備は呂布と陳宮の言葉を受けて笑顔になった。
「西瓜。袁術さんに贈りましょう」
「よし、そうだな」
「それでいいのだ」
関羽と張飛もここでは明るい顔になっていた。
「では早速西瓜を買おう」
「あのお店に行くのだ」
「ただし西瓜は」
また話す呂布だった。
「当たり外れがあるから」
「袁術殿は特に黄色い西瓜が好きなのです」
陳宮は一行にこのことも話した。
「だからそれを持って行くといいのです」
「そんなの外からじゃわからないのだ」
張飛は陳宮のその言葉に困った顔になって述べた。
「西瓜の中身の色なんて」
「そうだよな。切らないどうしてもな」
「わからないものよね」
馬超と黄忠もそのことに言及する。馬超はとりわけ困った顔になっている。
「そんなのどうやって調べるんだ?」
「それが問題だけれど」
「大丈夫」
だがここでまた呂布が話すのだった。
「それは」
「若しかして西瓜の中の色がわかるのか」
「そう」
こう趙雲に対してこくりと頷いてみせる。
「その通り」
「それはかなり凄い才能だな」
「っていうか呂布さんって天才なんじゃないの?」
馬岱は呂布を尊敬の目で見ていた。
「西瓜の中身がわかるなんて」
「勘」
呂布は一言だった。
「それでわかる」
「あわわ、勘で西瓜の色がわかるなんて」
「凄い
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