戦闘校舎のフェニックス
パーティ会場
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棟夜side
ゲームから二日後。俺と黒歌は冥界に行く準備をしていた。準備が終わり、一誠の家に飛ぼうとした時、背後から声をかけられる。
「何をするおつもりですか?」
振り返ると、メイドのグレイフィアさんがいた。
「一誠の様子を見てから、リアスを取り返しに行きますが・・・何か問題でも?」
「大有りです。何故人間の棟夜様が悪魔のお家事情にそこまで干渉するのですか? リアスお嬢様はお家の決定事項に従ったのですよ? 棟夜様が動かれる理由がありません」
・・・理由か。
「人が動くのにさ、一々理由を付けなきゃいけないのか?」
「・・・・・」
「俺は・・・いや。朱乃や小猫、木場や一誠。アーシアも全員が望んでいないんですよ・・・それに、あなたはどうなんです? グレイフィさん。あの結婚に疑問はないんですか?」
「私はグレモリー家に仕えるメイドです。お家の決定事項には干渉も口を挟まないつもりです」
「リアスが幸せじゃなくても見て見ぬふりですか?」
そう投げると、口を閉じ黙った。・・・頑固者やね〜。
「まぁ答えたくなかったら良いんですけどね。ともかく、俺は行きますよ。行くぞ黒歌」
「あなた方が婚約会場へ向かえば、囚われますよ? 最悪殺されます」
「死ぬ気はさらさら無いんでね。もし襲い掛かってきたら全員ぶっとばします」
そこで会話が途切れた・・・行くか。魔法陣に足をかけたところで。
「棟夜様」
再び声をかけられた。まだなんかあんのかい!
振り返ると、懐から一枚の紙の切れ端を取り出した。紙には魔法陣が描かれていた。
「これは?」
「この魔法陣は、グレモリー家とフェニックス家の婚約パーティへの会場へ転移できるものです」
・・・どういう吹きまわしだ?
「サーゼクス様からのお言葉をあなたへお伝えします」
一泊あけ、グレイフィアさんは真剣な面持ちで話し出した
「『妹を助けたいなら、会場へ殴りこんできなさい』、だそうです。その紙の裏側にも魔法陣があります。お嬢様を奪還した際にお使いください。必ずお役にたつと思いますので」
魔王様が一介の人間にそんなことを頼み込んでいいのか?
「実を言いますと、あなたのことは前々から知っていたのです」
どういうこと? もしかして・・・冥界でのドラゴンぶっ潰したのがバレたのか!?
「お嬢様から『神器持ちの人間と協力的になったの』と話された時から、私はあなたの調べたことを魔王様に報告しました。高い戦闘能力。稀有な能力。強力な神器・・・これまでの功績とお嬢様たちとの関係性から見ても、『十分に信頼できる』とおっしゃっていました。」
知られてなかったわ。一先ず安心だけど、バレるのは時間の問題かな?
「
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