戦闘校舎のフェニックス
絶賛決戦中!
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突っ込んでくる!
負けねぇ! 負けてられるか!
『W』
「うおおおおおおおおッッ!」
手に握る十字架に力を込める! 一撃! 俺が打ち込める最大の一撃をこの十字架に込めるッ!
ライザーの拳が! 俺の拳が! 互いの拳が重なり合った!
−カッ!−
激しい力と力がぶつかりあい。その衝撃と閃光が走り、俺の視界を覆う!
同時に体を包んでいたものが消失した感覚を感じた。雨の日、家に帰ってからレインコートを脱いだ時に感じるもの、それに似ている。
熱気が俺の全身を包み込む。バカみたいに熱い! さっきまではここまで外気温を感じなかったはずなのに!
視界がもとの調子に戻ったとき、俺は自分の体を見て変化に気づいた。
鎧が・・・解除されてる!?
俺の全身を覆っていた赤いドラゴンの鎧がなくなっていた! 抜き身抜きの姿。ドラゴンの腕と化した左腕が残されていた。
手のなかの十字架もさっきので弾かれたのか、少し離れた場所の床に転がっている。
おい、龍帝! どういうことだ!? まだ十秒経ってないだろう! 何で鎧が解除されてる!?
俺の支払った代価じゃ、これが限界だってのか!?
『いや、お前がこの力を得るために、俺に支払った代価は十分だ。だがな、お前の基礎能力では鎧の力を制御するのに足りなさすぎる。修行不足だ』
・・・ッ。あんなに仲間と修行したのに、まだ足りないのかよ!
『あの程度、悪魔としての永い生の中では、微々たるものにすぎん。悪魔の修行っていうのは、何十年も繰り返してこその意味がある』
あーもう! そういう説明はいい!
今度は何を支払えばいい!? 目か!? 足か!? 何でもくれてやるからもう一度、鎧を具現化してくれ!
『短期間で二度目の鎧は、今のお前では無理だ』
・・・またなのかよ。俺が弱いから・・・。クソ、何で俺は肝心な場面でカッコつけられないんだ・・・。
『鎧の力が解除される瞬間、ドラゴンの力を少しだけ宝玉に移せた。込めた力でライザー・フェニックスを一時的に圧倒できるだろうが、それで終わりだ。再生能力の高いフェニックス一族を倒すには・・・」
何度も倒すか、絶対の力で屠るか・・・か。
『そうだ。残念だが、今の籠手の力じゃ何度も倒せない。倍増した状態も絶対の力とは程遠い。倒す条件をどちらも満たすことはない』
−グイッ!−
襟元を強く掴まれ、宙に浮かされる。
ライザーだ。苦笑しながら力を強める。く、苦しい。
「兵士の力でよくやったと褒めてあげよう。本当によくやったよ。正直ここまでやれるとは思わなかった。ドラゴン使いの力、この身で十分に体験できた。あと一年・・・いや、半年、ドラゴンの力になれていたら俺は負けていただろうな」
奴の表情は真剣そのもの。冗談ではないようだ。
あと半
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