戦闘校舎のフェニックス
絶賛決戦中!
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こんな思いしたくないさ!
でも! でもよ!
俺は籠手に隠してたものを手のひらに掴む。
「負けるわけにはいかねぇんだよォォ!!」
−ガゴッ!−
俺の拳がカウンターでライザーの顔に入った。ライザーと俺は後ろに下がる。
「そんなもの! 効く・・・」
−ゴバッ!−
ライザーの口から大量の血が吐き出された。殴られた部分からは煙が上がっていた。
「ぐおぁぁぁぁッ!? こ、この痛みは・・・!!」
当然だ。俺の手にはこいつが握られてるからな。手を開き、握っているものを見せつける。
「十字架! 十字架だと!?」
「イッセー!!」
驚愕するライザー。部長も声をあげる。
悪魔の苦手なアイテム・・・十字架。それを手にしてライザーを殴った。
アーシアから受け取って隠しておいたものだ。
『Y』
「十字架の効果を神器で増大させて、お前を殴った。高めに高めた聖なる攻撃は上級悪魔にだって効果テキメンなわけさ。たとえ不死身のフェニックスでもこのダメージはそうそう癒せないんじゃないのか?」
「バカな! 十字架は悪魔の身を激しく痛めつける! いかにドラゴンの鎧を身につけようと手にすること自体が・・・ッ!」
その時、ライザーは初めて俺の左腕の変化に気づいた。ドラゴンの鎧の一部になっているからわかりにくいだろうが、近くで見れば気づくだろう。
無機質に見える全身鎧と、生きているかのような脈動を続ける左腕を。
「・・・籠手に宿るドラゴンに・・・自分の腕を支払ったのか? それがそのバカげた力の理由かッ!」
「ああそうさ。俺はこの力を一時的にでも得るために、左腕を代価にくれてやった。俺の左腕は本物のドラゴンの腕だ。だから、十字架は効かない」
左腕をドラゴンにすることが、ドライグの絶大な力を使う代償。俺がライザーと互角に対峙するために自分の腕を支払った。籠手はドラゴンの腕と一部と化している。
「そんなことをすれば二度と腕は元に戻らない! お前はそれが分かっているのか!?」
『X』
くだらない話をしていてもカウントは進んでいく。
「それがどうした? 俺みたいな奴の腕一本で部長がお前との婚約が破談になるんだ。 こんな安い取引はないだろう?」
「イッセー・・・あなた」
すみません部長。弱い俺にはこの方法しかなかったんです。だから、俺がこいつに勝ったら笑ってくれますよね?
俺の言葉を聞いたライザーは目元を引きつらせた。
「イカれてるな・・・。だからこそ、迷いのない一撃が放てるのか・・・怖いな。初めて俺はお前に心底畏怖しただから!」
ライザーの両翼がいっそう大きく燃え上がった。
「俺は全力でお前を倒すッ!」
火の鳥・・・。周囲を炎に包みながら俺へと
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