0091話『二日目の浴衣祭り』
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やっている屋台でパスタを作っている光景だった。
それと向かい側ではプリンツオイゲンがホットドッグを作っている姿も見えた。
両者とも結構な客数のようで並んでいる光景が目に入る。
そこでプリンツオイゲンが私の姿に気づいたのか、
「あ! 提督−! よかったら私のお店に寄ってくださいね!」
「わかった。それとビスマルクとかはどうしたんだ……?」
「ビスマルクお姉さまはマックスやレーベ達と一緒にビールを提供していますよ」
私と会話をしながらもホットドッグを作る手は止めないプリンツに感嘆の声を上げていると、
「ちょっとあなた? あっちのもおいしそうじゃない?」
「ザラの方のパスタか?」
叢雲に促されてザラの方へと向かおうとする前に、
「それじゃプリンツ。後でまた買いに来るよ」
「はい! お待ちしていますね」
それで私と叢雲はザラのパスタ店へと向かう。
「あ、提督。こちらにも来てくれたんですね」
「ああ。ザラ、それで叢雲に一つ作ってくれないか? 食べたそうだったんで」
「あっ……ちょっとぉ」
叢雲は少し反論したい感じだったけど自分から誘った身としては言葉が出てこないのだろう。
「……まぁいいわ。ザラさん、一つくれないかしら?」
「ムラークモ、grazieです!」
それでザラはすぐに叢雲に本場の特性パスタを作って叢雲に提供していた。
叢雲はそれでお金を払おうとしているけど、
「あ、私が払うよ」
「無理しなくてもいいのよ……?」
「このくらいなら平気だよ」
「ならお言葉に甘えておこうかしら」
すぐに素直になった叢雲。
感情に呼応しているのか叢雲の電探がピンクに光っていた。
分かりやす過ぎて微笑ましいな。
それで笑いを堪えながらもお金をザラに払い私達は近くに椅子に座った。
叢雲はザラのパスタを口に入れるたびに、
「たまに鎮守府でも食べさせてもらえるけどこういう露店で買ったものを食べるのも乙な物よね」
「そうだろう?」
叢雲はこういった露店での飲食は初めてのようで少しウキウキしているみたいだった。
「ほら。あなたにもあげるわよ」
そう言って叢雲はパスタを起用に箸で掴んで私に出してきた。
少し恥ずかしいけど落ちちゃうのも悪いのですぐに食べさせてもらった。
「うーん。確かにボーノだな」
「そうでしょ。よかったわ。さすがザラさんのパスタね」
そんなやり取りをしながら寛いでいると周りからなにやら色々と聞こえてくる。
耳を澄ませてみると、
『提督さん、食べさせてもらっちゃって……可愛い』やら。
『叢雲殿は可愛いですな』やら。
他にも色々……。
それで少し気恥ずかしくなった私は、そして叢雲も気づいたのか顔を赤くして、
「い、
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