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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
459部分:第三十七話 呂布、張飛から貰うのことその五

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第三十七話 呂布、張飛から貰うのことその五

「そして落ち着く」
「うう、わかったなのです」
 呂布にこう言われてはだった。陳宮も弱かった。
 そうしてだ。陳宮が落ち着いてからだ。呂布はこう一同にも話した。
「それで」
「それで?」
「今度は何だ?」
「とりあえず袁術には伝えた」
 こう一同に話すのだった。
「朝廷からの言葉は」
「その袁術殿にか」
「南部もちゃんと治める」
 そうしろということをだ。
「それを伝えた。袁術はやればできる」
「少なくともこの街を見ればな」
「ああ、そうだよな」
 趙雲と馬超も話す。
「中々以上によく纏まってる」
「最初噂聞いてどれだけやばいかって思ったけれどな」
「けれど南部は」
 ここでまた話す呂布だった。
「大変なことになってるから」
「そうね。治める者がいないとね」
 黄忠が考える顔になって話す。
「そうなるわよね」
「その通り。だから伝えた」
 呂布はぽつりとした感じで述べた。
「南部のこと」
「けれどどうしてなんですか?」
 孔明は袁術がどうして南部を治めないのかを呂布に尋ねた。
「それは」
「それが下らない理由なのです」
 陳宮がむっとした顔で話す。
「それもかなり」
「下らないですか」
「そうなのです。下らなさ過ぎて涙が出ます」
 こう鳳統にも言う。
「お化けが出るとかで」
「お化けって!?」
 馬岱がそれを聞いてまずは唖然となった。そうしてだ。
 鳳統に顔を向けてだ。くすくすと笑いながら言うのだった。
「何かそれって子供みたいよね」
「袁術さんは実際にまだそういう御歳ですが」
「あっ、そういえばそうね」
「はい。それは仕方ないかと」
「けれどお化けなんていませんよ」
 孔明は自信に満ちた声で言い切った。
「そんなの絶対に」
「いないのだ?」
「はい、いません」
 張飛に対しても断言だった。
「いる筈がありません」
「そうなのだ。それだったらいいのだ」
 孔明の断言にまずは落ち着いた顔になる張飛だった。そのうえでだった。
「だったら鈴々も安心するのだ」
「そ、そうだな」
 関羽も不安を何とか隠したような顔で言った。
「それだったらな」
「お化けね」
 だが神楽はそうしたものを聞いてこんなことを話した。
「そういえばかつて」
「そう、妖怪がいたわ」
 ミナが神楽のその言葉に応えた。
「私も戦ったあの」
「腐れ外道ね」
「人を襲い喰らう邪悪な妖怪だったわ」
 その妖怪のことを話すのだった。
「巨大な餓鬼の姿をしていて」
「はい、私も聞いたことがあります」
 月もミナのその言葉に頷いてきた。

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