第4章:日常と非日常
第114話「水面下での動き」
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礼をし、僕らは立ち去る。
「…一度、管理局上層部について本格的に調べるべきか」
「いいのかしら?それをすれば目を付けられるわよ?」
「大多数の敵から追われるのは経験済みだ。…なんなら、椿と葵は雲行きが怪しくなったら同行しなくていいぞ」
尤も、目を付けられないように立ち回るつもりだがな。
「見くびらないで。その程度で貴方の下を去る程、私は愚かではないわ」
「そうそう。それに、優ちゃんをもう一人にはしたくないからね」
「…そうか」
二人は、どこまでも付き合ってくれるようだ。
…問題であり肝心なのは、上層部をいかにして切り崩すかだけどな。
「(ジェイルも動いている。地道にやっていくか)」
今の僕は、管理局どころか、数多の次元世界をよく行き来する事すらない。
嘱託魔導師として活動はしているが、なのは達程じゃないからな…。
「……日常生活と魔導師としての生活、両立が難しいな…」
「…情報収集はあたし達がやろうか?」
「いいのか?」
情報収集を二人に任せる…。確かに、以前は隠居生活をしていたから、人に見つからないように情報を集める事もできそうだが…。
「任せて」
「何かあったら知らせれるように、御札も作ったのよ?」
「…なら、任せるよ」
強さに関しては心配する程でもない。
その上保険もあるなら…僕も心置きなく任せられる。
「(身体的な異常の他に、精神的な異常も知らせてくれるのか…)」
受け取った御札は、精神干渉すら知らせてくれる代物のようだ。
これなら、織崎のような魅了などもすぐに察知できるだろう。
「ゼストさんはああ言っていたが、急ぐ必要はない。大体はジェイルに任せておけばいいからな。…でも、いざという時は頼んだ」
「ええ。任せなさい」
これからの事を決め、僕らは帰路に就いた。
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