第4章:日常と非日常
第114話「水面下での動き」
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ている事は“正義”と信じて疑ってなさそうね」
「非人道的な人体実験とか、他にもロストロギア関連での手回し…。優ちゃんが調べただけでも裏が出るよ出るよ」
…確かに、僕らの近くにもいるな。織崎が。
…僕も気を付けないとな。正しいと思っていても、周りからすれば間違っている事もあるのだから。…そして、それは既に経験しているのだから。
「まぁ、所詮は人の匙加減で裁くべきか決まるわ。…矛先を向ける相手を、間違えないようにね」
「………分かっている」
ジェイルに知ってはいけないような事を知らされたのだろう。
ゼストさんは苦虫を噛み潰したような表情で、そういった。
「……本当、まだ子供とは思えないわね…」
「生憎、普通ではないので…」
「私と葵はこれでも貴方達より年上よ」
…それにしても、ちらっと顔見せして帰るつもりだったんだがな…。
結構、足止めを喰らってしまっている…。
「…所で、まだ皆さんの名前を知らないのですが…」
「…っと、そうだったな。…まだ信用できないとはいえ、お前のような相手には名乗っても名乗らなくても変わらなさそうだ」
そういう訳で、ゼスト隊の全員の名前を知る。
数少ない女性二人は、クイント・ナカジマ、メガーヌ・アルピーノと言うらしい。
しかも、副隊長格なので相当強いとの事。
また、壊滅の際の戦闘から復帰したばかりらしく、力も落ちているらしい。
「ジェイルが言っていた娘がいる人って…」
「私の事ね」
どうやら、メガーヌさんが件の人らしい。
「…でも、ルーテシアまでここに連れてくるなんて…」
「この場合、むしろ連れてきた方が安全かもしれませんがね」
何しろ、ジェイル曰くゼスト隊の壊滅は最高評議会が注文してきた事だ。
つまり、知られてはいけない事をゼスト隊は知ったのかもしれない。
そうなれば、保護者のいない小さな子がどうなるか分かったものじゃない。
「…娘さんの魔法の素質は?」
「…全体的に見れば年齢の割に高い方だと思っているわ」
「なら、余計に危険ですね。…人造魔導師を裏で作っているような上層部に目を付けられたら、どんな事をされるか…」
「っ……!?」
サッと青褪めるメガーヌさん。
ジェイルから話を聞いた後なら、容易に想像できるだろう。
…なんか騙しているみたいな感覚だな。
「…とりあえず、今日はもう帰ります。いつまでもここにはいられませんから」
「…ああ。俺達はもうあいつの言う事を聞かなければ碌に行動もできないが……お前はまだある程度自由だ。…管理局の方は頼んだぞ」
「あまり管理局にいる訳でもないんですけどね…任されました」
敬
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