第4章:日常と非日常
第114話「水面下での動き」
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はするなよ」
「分かってるって」
ジェイルが関わっているとなれば、油断などできるはずがない。
あいつは、僕らを出し抜く事すら容易だからな。
「ここか……」
「見事に荒れてるわね…」
「爆発の形跡…魔法なのか敵がやったのかは…わからないね」
魔力の残滓も当然残っていない。もうそれなりに時間が経っているからな。
「…ガジェットの破片か」
「大部分は管理局が持っていったみたいだよ」
「ほんの少しぐらいなら残っててもおかしくはないが…手掛かりとしては心許ないな」
現場に来てみたものの、専門家でもない僕にはよくわからない。
ガジェットからジェイル関連だとは思っているが…。
「…いや、これでも十分か」
「優輝?」
「“解析”…」
ガジェットの破片に解析魔法を掛け、リヒトにその破片の構成材質などを記録する。
「…リヒト」
〈完了です〉
記録し終わったのを確認し、移動する事にする。
「優ちゃん、何をしたの?」
「破片の材質とかをリヒトに記録して、それを基に同じものを探すんだよ。今回の場合、ガジェットを構成する金属部分の構成パターンを記録したから、同じガジェットなら見つけられるようになっている」
試しにこの場で使うと、そこら中から小さな反応が返ってくる。
同じような破片が残っているからな。
「これを使って、ジェイルの研究所を探す」
「なるほどね…」
「便利だねー」
導王の時以来、使う機会がなかった方法だ。
大体が手伝う側だったから、あまりそういった機会がなかったしな。
「じゃ、行くぞ。周辺の警戒は頼む」
「分かったわ」
「任せて」
探索魔法を使いながら、僕らはジェイルの研究所を探した。
「……見つけた…」
「結局いくつか世界を跨いじゃったね」
「魔力結晶一つが無駄になった…」
あれから昼食を挟んで数時間後、ようやく魔法に反応があり、人の気配もある研究所を見つける事に成功した。
同じ反応はあっても、無人だったりダミーだったりしたからな…。
「(…サーチャーの類もない。…既にジェイルは最高評議会の監視下から抜け出しているから当然か。僕もフリーでここにいるから、この行動が知られる事もない…。よし、大丈夫だな)」
僕が独断でジェイルと関わっているとばれれば、管理局上層部にそれを利用されて指名手配などされてしまうだろう。
それを避けるため、入念なチェックをしてきたから、大丈夫だ。
「……さて、見てるんだろ。ジェイル」
だが、ジェイルは別だ。
あいつの場合、サーチ
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