ウィザード・トーナメント編 前編
君に決めた! その壱
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衆な男が私を口説きに参ったのでお断りしたところです。」
俺はアルフレッドの「レディー」を聞いた瞬間に全身に寒気が走った。漫画のような馬鹿みたいな展開に思わず体が拒否反応を起こしたためだ。俺は純愛物語のような内容はよっぽど面白くない限り読まない。というより視界に入れること自体嫌だ。
電車に乗ってる時に後から乗ってきたカップルが堂々とイチャつく光景を処刑の如く見続けなければならないあの地獄は多分多くの人が理解してくれる。あんな光景を見ると心の底から煮えたぎる思いがある。
(リア充共よ.....墜ちろ!ってな。)
つまりは俺はこの時点でシャルロットをきっぱりと諦めた訳だった。おとなしく何事もなかったかのように退散しようとしたところ運悪くシャルロットが俺に話を振ってきた。
「ですが私も鬼ではありません。アナタの質問に1つだけ答えて差し上げますの。」
「じゃあ...お前が生徒会長になったらこの学園をどうしていきたいか聞かせてくれよ。」
これは俺の個人的な質問だ。しかし、これは俺にとって重要な質問でもあった。ここで私利私欲のためだと言う奴なら生徒会長にしても学園を破滅に導くだけだ。
トップってのは常に革命と調和を続けなければならない。革命ばかりに力を尽くせば組織は内部崩壊し、すべてを破滅に導く。
逆に調和ばかりにこだわれば今のような面白味のないものが出来上がってしまう。挙句の果てにはそれに反発した奴等にすべてを壊されるのがオチだ。とくに俺みたいな奴にな。
「私が生徒会長になったら、この学園を私のラピスラズリ家によって管理するものとします。そしてここで私好みの素晴らしい生徒を育てるのです。もちろん、アナタのように出来の悪いものを入学させる気は微太一もございませんわ。」
(つまりは私利私欲のためってわけか...。)
「はぁ.....。」
俺は敢えて分かりやすく大きな溜め息をついた。それはこの女の商品価値を俺が見限ったことを意味していた。俺はそれから一言も発さずその場を去った。
「さてと次の候補にあたってみるか。」
さっきのシャルロットもそうだが、俺は今回のトーナメントでのパートナー候補全員に時間指定で会う約束をしていた。
次に会うのはまたもやシャルロットと同じように魔術も筆記も俺より上な美女だ。しかし、彼女もまた性格に若干の問題がある子でもある。
「ふぅ....なんとか待ち合わせ時間に間に合ったか。」
「全然間に合ってなーい!誠兄のバカ!私無視されたかと思って心配したよ?」
「あぁ、そうか悪い悪い....。」
彼女の名前は"漆原真希乃"。俺を兄のように慕
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