暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン75 鉄砲水と英雄、空爆
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手に直接攻撃ができる!ミッドナイト・フラッド!」

 地縛神 Chacu Challhua 攻2900→ミスターT&ミスターT(直接攻撃)
 ミスターT&ミスターT LP75→0





「どうだ!……あれ、また逃げられた?」
『そのようだな』

 戦いが終わるとそこにミスターTの姿はなく、なぜか周りの様子も元に戻っていた。おそるおそるさっきまで空中だった部分に足を乗せてみるが、もう1度崩れ出したりするようなそぶりは全然ない硬い地面だ。

「もしかしてあれも、ただの幻覚だったの?」
『そうだな』

 即答するチャクチャルさん。ん、待てよ。ここまで即答できるってことは、もしかして……。

「もしかしてチャクチャルさん、最初っから気づいてたの?」
『そうだが?』
「そんなら教えてくれたってよかったじゃん!落ちたら絶対まずいと思って神経使ってたのに!」
『いや、幻にかかってマスターのやる気が出るなら放っておいても害はないかと思ってな』

 もっともらしいけど、これは嘘だ。絶対この邪神、内心ニヤニヤしながら見てたに違いない。どうりで今日に限って、デュエル中にも全然口出ししてこないと思った。
 なんだか納得いかない思いにとらわれていると、ふと横から着信音が聞こえてきた。どうやら、十代に電話らしい。差出人の相手を見てすっと真剣な表情になった十代が、無言でその電話に出る。デビルイヤーは地獄耳、これぐらいの距離なら何とかいけるはずだと、僕も耳をそばだててその会話内容を聞き取ろうと集中する。
 しっかり耳に入ってきたその会話内容は、またも僕を驚かせるに十分な物だった。
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