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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン75 鉄砲水と英雄、空爆
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中でも割と高めの守備力を誇るこのカードが適任だろう。十代のデッキにはより守備力のあるクレイマンも入っているが、ワイルドマンには一切のトラップを受け付けない耐性がある。

 E・HERO ワイルドマン 守1600

「さらにカードを1枚伏せて、エンドフェイズに命削りの宝札のデメリットでこの最後の手札も捨てる。だがこのダンディライオンは墓地に送られた時、綿毛トークン2体を守備表示で特殊召喚できる!」

 綿毛トークン 守0
 綿毛トークン 守0

 その名の通りたんぽぽの綿毛に顔が付いたような何ともファンシーなトークン2体がさらに召喚されたことで、こちらのフィールドもだいぶ守りが盤石となる。わずか1ターンでの成果としては上々だろう。

 十代&清明 LP600 手札:十代0清明2
モンスター:ジェネクス・ニュートロン(攻・コブラ)
      E・HERO ワイルドマン(守)
      綿毛トークン(守)
      綿毛トークン(守)
魔法・罠:3(伏せ)
 ミスターT&ミスターT LP2150 手札:ミスターT0ミスターT0
モンスター:なし
魔法・罠:未来融合−フューチャー・フュージョン

「私のターン。このスタンバイフェイズに未来融合の効果により、私のエクストラデッキから重爆撃禽 ボム・フェネクスを見せる。そしてその融合素材である炎族モンスターと機械族モンスター、灼熱ゾンビと音響戦士サイザスを墓地に送る」

 意外にも見せてきたモンスターはこれまでのヴァルガノンではなく、新たなる融合モンスター……確かあれも、計算方法こそ違えどバーン効果を持つモンスターだったはずだ。となると、依然として次のミスターTたちのターンがピンチなことに変わりはない。

「魔法カード、ソウル・チャージを発動。このターンのバトルフェイズが行えなくなる代わりに、私の墓地から1体につき1000ライフを支払うことでモンスターを蘇生する。灼熱ゾンビ2体を蘇生し、それぞれの効果によりカードを2枚ドローしよう」

 ミスターT&ミスターT LP2150→150
 灼熱ゾンビ 守400
 灼熱ゾンビ 守400

 ついさっき回復したばかりのライフをそれ以上に投げ捨て、強引な2枚ドローに繋いでいくミスターT。凄まじく強引な手ではあるが、これでミスターTは2体のモンスターと2枚の手札を同時に手に入れてしまった。これから起こることへの嫌な予感に、口の中が乾いていくのを感じる。それは十代も同じなのか、若干表情が硬くなっている様子が見えた。

「私も魔法カード、融合回収を発動。融合カード1枚と、素材となった音響戦士ピアーノを回収する」
「また……」

 いや、またも何もない。元々が同一人物なのだから、同じようなカードばかり使って当然だ
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