454部分:第三十六話 親父達、新たに加わるのことその十二
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第三十六話 親父達、新たに加わるのことその十二
「どうして侵攻して来たのかわからない程に」
「その朧って奴のせいですかね」
「んっ?そういえば何か爺さんがいたらしいな」
ホアが朧という名前に反応を見せた。
「俺達はいつも前線だったからわからなかったがな」
「そうだすな。いたらしいだすな」
テムジンも話す。
「そうらしいだすな」
「貴方達は見ていませんのね」
「何十万もいたからな」
マルコが袁紹に答える。
「ただ。部族の長達が誰かと会っていたらしいな」
「そうですのね」
袁紹はここで顔を顰めさせた。
「その部族の長達の話、一度聞いてみるべきですわね」
「いえ、それがなのですか」
「既に話は聞きましたが」
田豊と沮授が主に話してきた。
「彼等の誰もそのことは覚えていません」
「それどころか現実に戻った様でした」
そうだったというのである。
「不思議なことにです」
「ですからそのことは」
「妙な話が続きますわね」
袁紹は二人の言葉にまた顔を顰めさせた。
「全く」
「はい、私達もそう思います」
「これはどういうことでしょうか」
「麗羽様」
ここで、だった。蔡文姫が袁紹達がいるその天幕の中に入って話をしてきた。
「また別の世界からです」
「そうですの」
もう慣れている袁紹だった。
「それではその者達もここに」
「わかりました」
こうして三人も来たのだった。すぐにタクマとマルコが話しハイデルンはラルフ達と話した。そうしてそのうえでだった。三人は袁紹に白装束の者達のことを話した。
それを聞いてだ。袁紹は言った。
「またですのね」
「またなのか」
「前に一度戦いましたわ」
顔を顰めさせたうえでタクマに話す。
「その者達とは」
「その者達がここでまた出て来たというのだな」
「そうなりますわね」
柴舟にも答える。
「怪しいことこのうえありませんわね」
「ふむ。どうやらこの世界も」
ハイデルンも話す。
「怪しい存在が蠢いているな」
「そうですわね。そうでなくとも宦官共が宮中に蔓延っていますけれど」
袁紹は宦官には嫌悪感を見せていた。
「私も華琳もあの者達には手を焼いていますし」
「それでなのだが」
「よいかのう」
「我々も」
三人はここで袁紹に話すのだった。
「戦わせてもらえるか」
「貴殿の幕下に加わってだ」
「そのうえでだが」
「ええ、宜しくてよ」
即答する袁紹だった。
「それでは。今より貴方達もまた」
こうしてだった。彼等も袁紹の下に加わった。そしてそれは大きな一つの戦いへと向かう、運命の導きに従ったことでもあったのだ。
第三十六話 完
2010・10
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