SAO:tr3―この世界での日常―
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」
「何かしら?」
「パーティーのことなんだけどさ、私とドウセツ、兄とアスナの二人組にしない?」
せっかくパーティー組むんだったら、兄のハーレム構成よりも兄とアスナの二人っきりの方がいろいろと進展するだろうという気を遣って提案することにした。
アスナは私の出した案に賛成するか否かを悩ませ、考え出す。
その時間、隣にいる兄がボソボソ声で話しかけてきた。
「……いいのか」
「え、なにが?」
「お前……集団行動とか苦手なんだろ?」
やっぱ兄……キリトは私のお兄ちゃんだから、どうなっても心配しちゃうんだよね。でもお互い様だけどね。
「まあ、いつかはこうなるとは思っていたし、そろそろ私も誘われたら考えようと思ったから丁度いいかなって。そんなことよりも、兄には悪いことしちゃったね」
「なにが?」
「いや……兄もあんまり好きじゃないでしょ?」
「お前ほどではないし、大丈夫だよ。というか、何故アスナが俺を誘った理由がわからんのだが……」
この兄……アスナがわざわざ会いに来て、わざわざ自宅へ招いた理由がわからないというわけなの? そこまで伝わらないのなら傲慢だよ。そうだよ、主人公あるあるの鈍感属性が兄にもあるとしたらあいつらと同じ傲慢でしかないのだ。
そうなると余計、四人パーティーよりも二組のペアを作った方がアスナのためにもなるし、兄のなるのだからアスナには是非賛成してほしいわね。
……まあ、兄は大丈夫だと言ったけど、あれ嘘だよね。アスナの想いが伝わっているかはともかくとして、本当は兄も拒んでいるんだよね。
人のこと言えなければ、私も嘘ついているから何も言えないんだけどね。
「う〜ん……キリカちゃんなら、ドウセツを任せられるね。うん、わかった。わたしはキリト君と、キリカちゃんはドウセツと組むことにしましょう」
「だから、何で私が……」
アスナは賛同してくれたが、ドウセツは反対していた。
うん、予想通りの反応だね。
どうせ人と組むんだったら……そりゃあ強くて、気が合って優しい人がいいに決まっている。
そしてドウセツなら、私は超ありがたいことなんだよね。毒舌でわりと辛辣だし、気は合わないのかもしれないけど、それを抜きにして私はドウセツが良い。
「いいじゃん、私と組もうよ〜。なんだかんだの付き合いでしょ私達〜」
「嫌」
「なるべくドウセツの迷惑にならないからさ、私と組もうよ〜」
「誘われている時点で嫌」
「むーケチ!」
「ケチで結構」
「こけこっこう?」
「……バカにしているの?」
「い、いえ、滅相もありません……はい、ちょっと調子に乗りました」
私の必死な願いは受け入れてもらえず、何も考えていない一つの発言のせいで不機嫌にさせてしまった。
あれは間
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