450部分:第三十六話 親父達、新たに加わるのことその八
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第三十六話 親父達、新たに加わるのことその八
「私の名前はハイデルンという」
「ハイデルン殿、貴殿がか」
「ラルフ殿から話は聞いています」
兵たちの言葉が急に変わった。丁寧なものになった。
「あの方々の上官だと」
「傭兵達の司令官という立場だと」
「如何にも。その通りだ」
ハイデルンは兵達のその言葉に頷いてみせた。
「それが私だ」
「お名前は聞いていました」
「その技も」
「それもか」
ハイデルンはそれを聞いてだ。また話すのだった。
「では話が早いな」
「それでよければなのですが」
「これから我等と共に来て頂けますか」
兵達は三人に対してさrない述べてきた。
「袁紹様のところに」
「来られますか」
「そうだな。それではだ」
タクマが最初に言った。
「その袁紹殿のところにな」
「うむ、参るとしよう」
柴舟も話す。
「この世界のことを詳しく知りたいしな」
「それではだな」
「同行させてもらおう」
最後にハイデルンが言ってだった。三人は兵達に案内されようとしていた。しかしここで、だった。周りに急に何かが出て来た。
「むっ!?」
「何者だ!?」
まず兵達が声をあげた。
「匈奴か?」
「いや、違う」
「あれは」
見るとであった。白装束の怪しい一団だった。彼等が出て来たのである。
兵達は彼等の姿を見てだ。いぶかしむ顔になって話す。
「匈奴ではないな」
「明らかにな」
「そうだな、馬に乗っていない」
見れば馬に乗っている者はいない。一人もだ。そしてだった。
「数はだ。百か」
「多いな」
「どうする?」
「ここは一時撤退するか?」
「そうだな。この者達」
兵達は本能的にだ。その白装束の者達が敵だと判断した。その怪しい雰囲気からだ。そう察したのである。
「明らかに何かが違う」
「敵だ」
「間違いない」
「何者かはわからないにしてもだ」
「それではだ」
ここでまた話す彼等だった。
「敵の数も多い」
「ではやはり」
「ここは」
「いや、待て」
だがここでだった。ハイデルンが言うのだった。
「それには及ばない」
「というと」
「まさか」
「そうだ、我等が相手をする」
そうだというのだった。
「百人だな」
「そうですが」
「数は我等の五倍です」
「とても相手には」
「いや、できる」
ハイデルンは落ち着いた声で兵達に話す。
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