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マイ「艦これ」「みほ2ん」
第55話<侮れない艦娘>(改1.2)
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「艦娘に慣れない殿方は無理も無いのじゃ」

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マイ「艦これ」「みほ2ん」
 第55話 <侮れない艦娘>(改1.2)
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 私は日向と寛代と一緒に降車する。
軍用トラックは妖精に任せて一旦、鎮守府へと戻した。

私の袖を引きながら寛代がボソッと言う。
「司令の家、初めて入る」

「そうだな」
今回は母親の受け入れ体制が万全だ。

 そのせいか、この前に夕立が来たときとは実家の雰囲気からして全然違う。不思議なものだ。

すると日向が確認する。
「私たちも入って宜しいでしょうか?」

「ああ、そうだな」
私は自ら実家の玄関ドアを開けると日向と寛代を招き入れた。

「ただいま」
「お帰り」
奥から母の声。実家だから、これで間違ってないはずだ。

 しかし艦娘たちが居ると妙に違和感がある。だからと言って尺時定規に『墓参部隊。到着した』なんて言えないよ。

実家の洋間に入ると艦娘たちが並んで座っていた。これも異様だ。

「へい、テートクぅ。やっと到着したネ!」
開口一番、金剛。

「ああ」
……としか言えない。

 艦娘たちが普通の家に勢ぞろいしている構図は威圧感タップリだ。
改めて、こんな連中を招き入れた母親も肝が太いとしか言いようが無い。

 その母親が顔を出した。
「もう夕方だから、ご飯でも食べていくか?」

「え? でも準備が……」
「それなら、もうしてあぁけん、大丈夫だわ」
なんと母親は艦娘の人数分、夕食を準備していたようだ。

私が不思議そうな顔をしていると彼女は説明する。
「その祥高さんだっけ?」

「はい」
秘書艦が頷く。

母親も続ける。
「お前が部下を連れて訪問するかも知れないって電話くれてな。『ご無理なら遠慮します』って言うだけン『良いよ来なさい』って答えただわ」

「え?」
私は絶句。

「別に、えぇが? たまには」
「うん……まぁ」
母親もすごいが、やはり侮れないのは秘書艦だったか。

「お母様、お手伝いします」
「あ、私も」
「それじゃあ私もぉ」
秘書艦と北上、それに龍田さんが軒並み配膳の手伝いを立候補した。

 なるほど戦艦や空母だと、ちょっと不器用そうだし。駆逐艦では人数が足りない……巡洋艦なら、適度に小回りが利いて配慮も行き届いているから適任だな。

「お前は座っちょれ」
母親に諭されて私は床の間の前に座る。

そこには順当に山城さんと金剛姉妹が居た。
「戦艦が上座か……」

「私は下座でも良いのですが」
山城さんが消え入るような声で呟く。

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