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少年は魔人になるようです
第114話 魔人が本気になるようです
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と?」

「……迂闊だった。まさかここまで干渉出来るとは。記憶が戻らなくても力は徐々に戻って

いるのかもしれないね。」


魔法は発動せず。悠々と逃げて行くネギ達を・・・明日菜を恐々と見送った。

ツェラメルが設定した"精霊"は、謂わばアプリケーション(魔法)を使う為にPC(世界)に設定された

プログラム。そこに割り込むとなれば、創造主か、同等の権限を持った愁磨だけだった。

その神の領域に敵が侵入して来たと言うのに、正気の二人が真っ先に行うのは。


「取り敢えず、SEになってる人達を助けようか。」

「BGMですらない者がメイン戦力とは困ったものだな…。」


未だ蟲に追われ、叫んでいるだけの"神"率いる仲間を助けに向かう。

明日菜の技の効力が切れるのを待ち、ネギが描いた魔法陣から核となる術式を抜き取り、

代わりに送還の術式を挿入する。

召喚され続けていた蟲は収束し消え、ずっと防御していたフェイトもそっと息をついた。

それを合図に、霞む程の速度で逃げ回っていた四人は、力なく地に伏し動かなくなった。


「……大丈夫かい?」


呆れたように気遣われた上位者三人は伏した間も無く、ユラリと立ち上がる。


「……………………………ろす。」

「……………………………ふふ。」

「・・・・・・・・・ぎ・・・。」


愁磨達がボソリと呟いた時、一時を凌いだネギ達は、負傷した"紅き翼"の四人に"桜神楽"を

突き刺して回復させながら、楓達の元へ走る。


「いや、効くけどよぉ……これ、見た目凶悪すぎねぇか?」

「効力は本物ですから!それにしても、戦闘音が聞こえません。まさか……!」


一線級の戦闘力を持つ楓・古がまさか早々に負ける事など有り得ないと思いながらも、

焦り、走りついた先には―――


「おお、ネギ坊主。早かったでござるな。」

「えー……、そちらも早かったみたいです、ね?」


焦げて(・・・)簀巻きにされた敵方三人と、無傷の味方三人。

大方もみじが・・・と惨劇を容易に想像出来た救出陣は説明を求めず、目を背ける。

楓は頷き、隠れ蓑に三人を無造作に放り込んだ。


「それよりも!下に愁磨さん達が居て、用意していた魔法を使ってしまいました。」

「アイヤー、それ絶対怒ったアルよ!?全員集合しないといけないのに困った!」

「つか待てよ先生、急がなきゃいけないのは分かるけど、目標は変えねぇのか?」

「それは…………。」


フェイトの証言を思い出し、一瞬思案する。

愁磨を倒す策を立てて来たネギではあるが、全て成功しても万が一の勝率よりも、

時間稼ぎをすれば全
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