444部分:第三十六話 親父達、新たに加わるのことその二
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第三十六話 親父達、新たに加わるのことその二
「今後漢の領土に入らないということを」
「そうするんですか?」
「何かそこまでって気もしますけれど」
「そのかわりこちらも匈奴の領内には入りませんわ」
袁紹はこうも言った。
「決して」
「つまりお互いがですか」
「約束するってことですね」
「その通りですわ。後は南匈奴の勢力圏だった場所を開墾し」
袁紹は同時にこのことも考えていた。
「我が勢力圏として確固たるものにさせますわよ」
「それは赤珠と青珠にも伝えて」
「そのうえで」
「そうしますわ。そのうえでそこに兵も常駐させ」
さらに言う袁紹だった。
「この際。長城も修復しておきたいのですけれど」
「麗羽様、それは流石に無理です」
審配がここで彼女に言ってきた。
「そうするべきなのですが」
「お金が、ですわね」
「長城の修復には多額の費用がかかります」
こう主に言うのであった。
「ですから。本来はそうすべきでも」
「私の四州だけではやはり」
袁紹もそれはわかっていた。だからこそ今は苦い顔になっていた。
そのうえでだ。こう言うのであった。
「無理がありますわね」
「はい、それについては」
「やはり」
他の臣下の者達もここで彼女に言う。
「民への負担が大きいですし」
「せめて漢が以前の力であれば」
「今は懐柔策が一番ですわね」
袁紹が出した結論はこれであった。
「南j匈奴の地を漢に入れそしてそこに兵を置くと共に」
「それしかないかと」
「今は」
「硬軟両方で」
「わかりましたわ。ここに砦を築きなさい」
袁紹はこうも命じた。
「いいですわね。そうして」
「いざという時に備え」
「我々は」
「また戻りますわ」
臣下の者達に答えた。
「冀州に」
「わかりました」
「では砦を築いてから」
「幾つか築いて」
このことは忘れなかった。しかも一つではなかった。
「それを備えとしましてよ。幸い高句麗との関係は良好ですし兵は匈奴に向けるだけでいいですし」
「そういえばよ、姫さん」
「いいでしょうか」
ここでドンファンとジェイフンが袁紹に言ってきた。
「その高句麗だけれどな」
「僕達の祖国でもありまして」
「あっ、そうね」
「そういえばそうだったわね」
張?と高覧がこのことを思い出して言った。
「貴方達の国はね」
「その時代は名前は変わってるらしいけれど」
「ああ、そうだよ」
「それである程度はわかっているつもりなんですが」
「とりあえず今は関係は良好だけれど」
「それでも」
張?と高覧はあることを思い出したように話していく。
「私達あの国のことは知らないから」
「西方とかならともかく」
「まああれだよ。何もして来ないと
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