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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第三の牙
第四話 父さん
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ビルスーツにいくはずだ」
 「うん。ようは離れて攻撃しろってことだね」
 「まあ、結論から言えばそうだな。近付かずに後ろからチンたりゃしてりゃあ死ぬこたァねぇだろ」
 「でも、アイツ見かけによらず、すばしっこいけど……遠くから攻撃して当たるの?」
 「普通なら、無理だろうな。
 だがな、リンカーシステムさえ使いこなせれば距離なんて関係ねぇ」
 「どういうこと?」
 「戦闘になりゃ解る。最初は近付くな。離れて距離を取れ、ガンダムフレームはモビルアーマーの最優先攻撃対象だ。出撃した瞬間、あのモビルアーマーの攻撃対象はお前に移る」
 「で、街から遠ざけると」
 「そうだ。そうすりゃ、宇宙で狙いを定めたギャラルホルンのダインスレイブ部隊がアイツを串刺しにする」
 「ギャラルホルンの奴らはアレを打ち出す銃を持ってるの?」
 「オォっ。大量にな」
 って事は……最悪、ギャラルホルンの奴らから奪えば撃てるな。
 「……おい、ギャラルホルンとは同盟関係だから奪うなよ」
 「え?
 なんで、分かったの?」
 「そりゃあ、オメェ。その顔見りゃあ分かるに決まってるだろ。ホント、そういう所もミカヅキそっくりだな」
 「知らないよ」
 「まぁ、ギャラルホルンの奴らは仲間だ。このバルバトスの識別コードも今はギャラルホルンのもんになってからやっこさんも撃ってこねぇはずだ」
 「最後の方……なんか、不安なんだけど」
 「絶対とは言えねぇな。識別コードはギャラルホルンのもんでも、コイツは15年前、ギャラルホルンとドンパチした機体だからなぁ」
 ドンパチ、それってギャラルホルンと戦ったってことなのか。
 コイツが……父さんが、コイツに乗ってギャラルホルンと。
 「何度も言うが、無茶はするな。極力近付かずに距離を取れ。持久戦になりゃあ人間の勝ちなんだ。無理に勝ちにいくなよ?」
 「解った。なんとかするよ」
 「よし。じゃあ、バルバトスを発進させるぞ?」
 「いつでもどうぞ」
 「オメェな。ちったァ、緊張感を持てよ」
 「そんなの、どうでもいいよ。
 早く、ここから出してくれ」
 ん、待てよ。ふと、疑問に思った。
 ここは地下シェルターだ。モビルアーマーは街のど真ん中で暴れ回っている。一体、どうやって上に出るんだ?
 「ねぇ、オヤっさ────」
 「発進させるぞ!
 あ、舌噛むから口は閉じてた方がいいぞ」
 嫌な予感がした。
 そして、その予感は的中し────。
 「発射!」
 俺を乗せたモビルスーツ ガンダム・バルバトスは勢い良く上に向かって発射された。
 
 
 
 
 
 
 
 
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