ルーシィVSエバルー公爵
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うにエバルーに視線を向けたナツが笑い、ニアもつられて口元を緩めた。
バルゴの巨体の上に落下したエバルーに、傷らしい傷はない。落ちた時に何かでどこか切れたのか顎を血が二筋伝っているが、それくらいだ。付け加えるなら、服についた大きなボタンにヒビが入っている。
そう、傷らしい傷はない。キャンサーの鋏は、あの一瞬で器用にもエバルーの髪と髭だけを刈り取っていた。靡いたまま固まったようなスタイルだった髪も、くるりと巻かれていた髭も、一本残らず切り尽くされている。
「派手にやったなあ、ルーシィ。さっすが妖精の尻尾の魔導士だ」
「あい」
《なあなあ、俺役に立てた?アンタの望む通りになってる?》
「ああ。よくやってくれたよ、パーシヴァル」
ナツの褒める声、ハッピーの嬉しそうな顔。ニアが薄い笑みを浮かべて、それを見たパーシヴァルが照れくさそうに笑って頬を掻く。
押し寄せる安堵に息を吐いて、ルーシィは本をぎゅっと抱きしめた。
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