ガンダムW
1747話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
準備で色々と忙しい時間が流れ……やがて、約束の期日がやってくる。
この時代の戦争としては、色々な意味で型破りというか、本来なら有り得ない、正面から軍勢同士がぶつかるという戦い。
トレーズにとってはこれ以上ない程に望んだ戦いではあるが、それを連合軍側が受けたのも当然理由がある。
そう、小細工なしで正面からぶつかりあえば、間違いなく自分達が勝てると、そう踏んだからだろう。
その最大の理由が俺達シャドウミラーであり、それ以外にも中東連合からこちらに援軍としてやってきたサンドロックとヘビーアームズ、マグアナック隊といった戦力だ。
寧ろ自分達が不利な状況にも関わらず、正面から戦おうというのがトレーズらしいというか……自殺願望でもあるんじゃないか?
そ思ってしまうのは、俺だけではないだろう。
ウイングゼロのコックピットで待機していると、不意にオープンチャンネルでノベンタが映し出される。
『諸君、私は戦いを望まない。だが……この戦いを終える事で、地球圏にある戦いの多くがなくなる筈だ。だからこそ、諸君の力を貸して欲しい。そして、戦乱が終わりそうになっていたにも関わらず、再度戦いを、巻き起こしたトレーズ・クシュリナーダを倒し、真の平和を勝ち取って欲しい』
トレーズと比べると、どうしてもカリスマ性という一点では劣るノベンタの演説。
だが、長年連合軍という組織を率いた事による重みというのが、その言葉にはあった。
トレーズのような華やかさは存在しないが、その代わりに腹の底まで響く重低音のような……そんな演説。
それを聞いた者達は、それぞれ自分が何の為にここにいるのかを納得してしまうだろう。
それだけの力が、ノベンタの演説には含まれていた。
『出撃せよ!』
そしてノベンタの指示と共に、全機が出撃する。
周辺にあるのは、荒野。
自然豊かという訳でもなく……こういうのを何て表現するんだったか。
ペンペン草も生えてない、とか?
……てっきりトレーズ派は海岸付近を戦場に選ぶと思っていた。
何故なら、トレーズ派にはOZが開発したパイシーズとキャンサーという新型水中用MSがあるのだから。
それを考えれば、海岸線での戦いを希望してもおかしくはなかった筈だ。
だが、結果として戦場になったのは海岸線から遠い場所にあるこの荒れ地。
勿論荒れ地だからといって、トレーズ達が圧倒的に不利という訳ではない。
映像モニタで見る限り、向こうはエアリーズやトーラス以外にもリーオーをかなりの数投入してるのだから。
そして何より驚いたのは、トレーズも出陣していた事だろう。
いや、それ自体は驚くべき事ではない。
驚いたのは、トレーズが乗っていたのがトールギスUだった為だ。
いやまぁ、ゼクスがエピオン
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ