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生徒会”執行部”と”捜査部”  ~舞い散る桜STKとの出会い~
番外+1、妹の世界 
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ナイフをゴミ箱に入れ込んでから部屋を出るまで何も出来ないような気がした、私はお姉ちゃんが部屋を出て行ってからずっと泣いていた。

こんな苦しいことを……家族に言えなかったお姉ちゃんが別の世界に居る気がした

冷たく閉ざされ世界から急に氷のとげに包まれてしまったような気がした瞬間にお姉ちゃんが自分の心の世界から遠く離れてしまったような気がした。

お姉ちゃんはその後に学校の近くにある祖母の知り合いが管理人をしている小さな寮の部屋を借りて生活することになって私たちから本当に離れてしまった気がした

お姉ちゃんのことを【お姉ちゃん】と呼べなくなった…


「琴美、母さん、父さん、ありがとね」

「……春、行かないで。」

「行かないといけないんだよ、独りでね。まぁ、遊びに来れば良いじゃん、夏休みとか」


―二週間後


「琴美! よかった、やっと会えたね」

「春、大声出しすぎだってー…」

お姉ちゃんとやっと会えた、学校で入学式を終えたらしくすぐに私たちが始業式をしたあとにちょうど帰るところだったらしい
お姉ちゃんは冷たくなったような表情だったのに私の前ではいつものあの笑顔だった。


「琴美、ここでならやっていけそう
楽しみだね…あ、寮とか寄る?」

「うん、春の部屋ぐちゃぐちゃでしょ?」

「そ、そんなことないよ!」

そんなこといいながら部屋はぐちゃぐちゃだったけどお姉ちゃんは何処か戻っていて何処か変わっていなかったけれど……丁度どこかで収まった感じがした
お姉ちゃんは私に夕食を作ってあげてからすぐに駅まで送ってくれた

これで…

        お姉ちゃんはもう大丈夫…

そんな気がした…




***

そうそう、私はずっと前から好きな人がいる
レイ君…頭が良くて女の子から大人気だからきっと私よりきれいな女の子を選ぶんだなと思っているけどやっぱり小学校の頃から大好きだった、レイ君には素直に告白したいなあ…と思っていたりするけどなかなかうまくいかない。

だって…隣のクラスにレイ君が大好きなイヤーな奴がいるんだもん
あの子はは私と家が近いから友達だった/だと私は思っていた、けれどいっつも喧嘩したり、急にいじけだしたり、急にぶりっ子みたいになったりする、劇の役は絶対に主役をやりたがるくせに、大根役者で性格も成績も悪い、イヤーな女の子。


「琴美ぃ、レイ君の彼女はぁ〜〜絶対にア・タ・シなんだからねっ」

「あっそ。レイ君の彼女が他の人だったらどうするの?」

「ぅーんとぉ、斬っちゃぅかもぉ〜」

ヤバい…この子…マジだ…ちょっと怖いかも…


                              
***


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