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ソードアート・オンライン〜白と青の軌跡〜
大切な娘との日々
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…!」

ライアはすぐにユリエールをユイの近くに行かせ、眼の前の悪魔の前に立つ。

「ユリエールさん、ユイを頼みます!今すぐ安全地帯から転移してください!」

「そんな、貴方を置いていくなんて……!」

「後から追いかけますから、早く!」

──俺の識別でも判断出来ないってことは……90層クラスか……!

ライアはウィンドウを操作し、もう1本剣を装備する。

擬似二刀流の構えだ。

大鎌がライアに降りかかる瞬間、ライアは2本の剣をクロスさせ防御体制に入った。

だが、大鎌が当たった瞬間。

「……ぐっ!?」

ライアは軽く吹き飛ばされた。

──んな……俺のレベルは104だぞ!?

HPを確認するとイエローの1歩手前で止まっていた。

あと一発受ければ、間違いなくあの世行き。

──くっそ……こんな所で負けるわけには……!

必死に身体を動かそうするが、それでも近づいてくる死神の鎌。

そして、遂に最後の1振りが降りかかった。

がライアに刺さることは無く…………

「ユ……イ……?」

──不死属性……?

目の前にいるのは娘のユイ。

だが大鎌は謎のバリアによって弾かれ、ユイの手には炎の剣が握られていた。

そのまま炎の剣が死神を焼き払い、跡形もなく消えていた。

ユイは後ろに振り向き、ライアに……

「パパ、私思い出したよ……」

ユリエールとシンカーに先に転移してもらった2人は、安全地帯で話した。

「じゃあ、ユイ……君はAIなのか……?」

そう、それはユイがこの世界のメンタルカウンセラーAIであるということ。

「はい……ごめんなさいライアさん……この涙も、感情も偽物なんです……」

ライアはしゃがみ、ユイを抱きしめた。

「偽物なんかじゃない。ユイ、君は本物の知性と感情を持ってるよ。だから言えるはずだよ、本当の気持ちを。」

ユイは力強くライアを抱き締め返した。

「私は……パパとこの先もずっと一緒にいたい、ママとも会いたい……!」

ライアは頭を撫でながら優しく。

「あぁ、ずっと一緒だ。ママともすぐに会わせてあげるよ。」

だが、ユイはそっとライアから離れた。

「でも遅いんです……」

「え…?」

ユイは自分が座っている黒い意思を触れながら話した。

「これは、GMが緊急でゲーム内で対応できるように用意されたコンソールなんです。私はこれに触れた事で記憶を取り戻し、パパを助ける事が出来ました。そして、同時にカーディナルに私がいることもバレたので、今の私はカーディナルにとって異物でしかありません。」

ユイは泣きながら言った。

「私は、もう消されちゃうんです……」


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