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大和撫子の胸
第二章

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「そういうのないかしら」
「難しいところね」
「そうよね」
「そう言われても」
「何かね」
 友人達も返答に困った、それは何故かというと誰ものり程巨乳ではないからだ。だがこの胸のせいで。
 普段はおおらかで天然なのりも困っていた、それでどうしたらこの悩みが解決されるのかと考えていると。
 ネットで相談してみるとだ、こう答えが来た。
「矯正ブラしてみたらどうですか?」
「あれなら問題ないですよ」
「胸の悩みも解決出来ますよ」
「それじゃあ」
 のりはその返事を聞いてすぐにランジェリーショップに向かった、事前に母にそのことを話すと笑顔で言ってくれた。
「いいんじゃない?お金出すから」
「そうしたブラ買っていいの」
「胸が邪魔になるっていうのはね」
 見れば母もかなりの胸だ、つまり遺伝である。
「お母さんもわかるから」
「それでなのね」
「ブラ次第で変わるから」
「そうしたことも」
「そう、お母さんだってね」
 かく言う自分自身もというのだ。
「胸には困ってきたから」
「大きいからいいでしょって言われるけれど」
「それが、よね」
「身られることはともかく」 
 のりは夏でも服は露出が少なめなのでえその心配はあまりなかった。
「それでもね」
「色々とあるでしょ」
「正直なところ」
「だからよ、お母さんも同じだったから」
「矯正ブラいいのね」
「お店の人とよく相談してね」
 そのうえでというのだ。
「選んでね」
「わかったわ」
 こうしてだ、のりはランジェリーショップに向かいそこで矯正ブラを買った、そうして着けるとだった。
「揺れないし凝らないしね」
「いいっていうのね」
「矯正ブラ付けたら」
「そうなの」
「揺れないで固定されて」
「着物の邪魔にもならないのね」
「そうなの、これが」
 こう笑顔で言う、しかし。
 友人の一人が怪訝な顔になってだ、のりに尋ねた、
「そのブラどういったブラなの?」
「矯正ブラでも?」
「そんないいブラあるの?」 
 のりに首を傾げさせながら尋ねるのだった。
「一体」
「あるの、それがね」
「今も着けてるのよね」
「ええ、そうよ」
 その通りだとだ、のりはその友人ににこりと笑って答えた。
「今もね」
「じゃあ今日体育だから」
「着替えの時になのね」
「見せてくれる?」
 こうのりに頼んだ。
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