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SAO:tr2―閃光と鬼道雪―
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平だ」
「兄も何一つ取引してないじゃんか!」

 私と兄は意固地になってしまった以上、引くことはできない。それを表す様に私と兄はアスナを放ったらかしにして押し合いをする。もう私と兄の中では、どちらかが押し負けたら敗北を意味していた。

「お前そういえばS級食材をお金に変えようとしていただろ? だったらその肉もういらないよな? 俺に譲ってもいいんだぞ?」
「もうお金にする必要はなくなったんですー」
「薙刀の新調はどうすんだよ。できなくなっていいのか?」
「別にそんなのはモンスターを倒して稼げば問題ないですし、兄と違って無駄使いしないからお金に大分余裕があるんですー。そういう兄もエギルの所にいるってことは、お肉いらないって事だよね。兄、めちゃくちゃ強いからお金に困らないでしょ? だったら、そのお肉は私に譲ってもいいんじゃないのかなー?」
「おいおいおい、俺が金にするって一度も言った覚えはないんだが?」
「でも料理できないみたいなこと言ったでしょ。それって、食べないから別の方法で活用するしかない事になるよね。いいから肉よこせよ」
「フッ、やれるものならやってみろよ」

 剣と剣が交差し火花が散すように私達双子は(にら)み合った。一歩も引かないこの戦いに終止符を
打ったのは当事者であるアスナだった。

「二人共、兄妹ケンカはやめなさい!」

 私達の間にアスナさんが入り、互いの胸に手を押し当てて引き離させた。
 これは怒られる流れだと悟った私達が向こうが悪いと主張する様にお互いに指した。

「「だってこいつが」」
「だってこいつがじゃありません! どうしてキリト君もキリカちゃんも肉の一つや二つで蹴落とそうとするの。一緒に食べればいい事でしょ!」

 ぐ、ぐうの音もないド世論。
 いや、でも三人で二つの高級お肉を食べるよりかは、バラエティ番組あるあるの誰かが食べられずに、二人で頂くほうが得だと思うんだよね。その変わり一人は大分損するけど。
 私があんまり反省していない事(恐らく兄も)にアスナは気づいていないが、私達のために一つの提案を微笑んで出してくる。
 
「ということで、料理してあげるから三人で仲良く食べましょうね」
「「えー」」

 私と兄はハモる様にブーイングする。
 兄は兄で私の事はお邪魔虫だと思っているし、私も私でアスナと私と二人っきりで食べた方が良いと思っているからだ。良い感じになっているアスナと兄に遠慮しようとも考えていたけど、ここまで来たら私欲を優先したい。兄のことなんか知るか。
 そんな事を思って嫌な顔をしていたのをアスナは笑みを崩さずに、私達の胸倉をガシッと掴んだ。そしてそのままおでこがぶつかりそうなくらいまでグイッと寄せてくる。

「い・い・わ・よ・ね?」
「「は、は
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