SAO:tr2―閃光と鬼道雪―
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が遠くなるほどの遅々とした速度で上昇してゆき、最終的に熟年度1000に達したところで完全習得となる。ちなみに経験値によって上昇するレベルはそれとはまた別で、レベルアップで上昇するのはHPと筋肉、敏捷力のステータス、それにスキルスロットと言う習得可能スキル限度数だけだ。
現在、私は十二のスキルスロットを持っていて、その中で完全習得に達しているのは三つだけ。
薙刀スキルと、索敵スキルに、“ちょっと特殊なスキル”。この三つは戦闘に役に立つものを優先的に取っているので上がりやすい方だと思っている。
でもアスナは……こういっちゃあれなんだけど、料理は戦闘に役に立たない。それをコンプリートするということは余程の情熱をかけて料理をしたんだろう。
私も戦闘以外のスキルである裁縫スキルを取っているが、中々熟年度を上げられないでいる。
「……アスナ、頼みがある」
「え、ど、どうしたのキリト君。いつになく真剣だね」
マジな顔をする兄にアスナは戸惑っている様子だ。
まったく、兄ったら…………二人の関係は少しずつだけど実って行きそうだし、そんな二人の仲を見守っている私からすれば、ここで遠慮した方が二人のためになろうだろうけど、そんなの関係ねぇ。むしろ今は兄は邪魔な存在だ。
「これを見て」
「あーごめん、手が滑ったー」
「おわっ!?」
私はとっさに故意でないことを主張しつつ、勢い良く兄の横っ腹を突き飛ばしてアスナの前に出た。
「アスナさん、いえ、アスナ様! ぜひお願いしたいことがございます!」
「き、キリカちゃん? え、二人共今日はどうしたの? 何が会ったの?」
「はい、ありました! まずはこれを見てください!」
私はアイテムウィンドウを他人にも見える可視モードにして示した。いぶかしげに覗きこんだアスナさん、いやアスナ様は、表示されているアイテム名を一瞥するや眼を丸くする。
「うわっ! こ……これ、S級食材のラグー・ラビッドの肉!? す、すごいねキリカちゃん、よく取れたね」
「えへへ、たまたまですっておわっ!?」
アスナに褒められているところに、突き飛ばしたはずの兄が私とアスナの間に割り込んで、手で押しどかそうとする。当然、私は力いっぱい抵抗した。
だが、兄も兄で一歩も引かず、片手で私を突き放しながら、アスナにもラグー・ラビットの肉を見せていた。
「え、キリト君もなの!?」
「アスナ、取引をしよう。俺もラグー・ラビットの肉を持っている。こいつを料理してくれたらキリカのラグー・ラビットの肉を食べさせてやる」
「おい、ふざけんなよ。私だけが損になるじゃないの! ここは公平に私とアスナとで美味しく頂くから肉をよこしなさいよ」
「お前こそふざけんなよ。それのどこが公
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