第四章 RE:BIRTH
英雄の集結
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翼刀も剣を重ねる。
「行けるか?」
「いまさら聞くな」
「俺は大丈夫!」
上空に舞い上がり、三人を見下ろす赤銅。
それを見上げ、剣を構える三人。
ラピュタを見上げると、明らかにその移動速度が落ちた。
施設破壊の影響がようやく出てきたようだ。
更には、まだ圧倒的な数とはいえ模造兵士の出も減ってきており、状況がこちらに傾いてきている。
「行くぞ!!」
ドンッ!!!!
蒔風の掛け声と共に、三人が飛び出した。
蒔風が脇に飛び、「奴」は真っ向から赤銅に向かって行く。
翼刀はその「奴」を覆うように刃での弾幕を張って、自身は赤銅の真上へと飛びあがって行った。
「ぬゥン!!」
ギャゴォッ!!
「奴」の振り下ろした魔導八天が、宙に浮くとぶつかり合って火花を生み出した。
が、その火花が散りきるよりも早く、翼刀の弾幕ならぬ刃幕が雨のように振ってきた。
「ハッ!」
バク転の要領で下がる「奴」はそれを回避し、赤銅が雨に飲みこまれた。
しかし、彼女の力も全力だ。
雨はすべて大地に突き刺さって行き、赤銅の真上のものはそこでビタリと止まっていた。
ギリギリと震え、突貫しようとする刃はじきに動きを止め、そこで砕けて消え去っていく。
キラキラと光りながら散っていくその鉄片。
その中に交って、蒔風が赤銅の背後に立っていた。
「!?」
「シっ!!!」
ギャン!!という金属音が鳴り、赤銅の剣と蒔風の剣が交差する。
そして、赤銅が蒔風を相手にしようとすると
ビュォッッ!!
「ッッ!!!?」
背後から「奴」が接近して、赤銅の腕に止められた。
ギリギリと「奴」の力を受け止め、もう一方の腕では蒔風の連撃を受け続けている。
その戦闘光景はあまりにも次元が違過ぎて呆気にとられてしまうものだが、周囲のメンバーも動きを止めてなどいられない。
「そ、総員!赤銅はあの三人に任せたったらええ、うちらは他の模造兵士をやるで!!」
「了解!!」
『はやて!!』
指示を出すはやてに、蒔風の念話が飛ぶ。
その声にいろいろと返したい言葉はあるが、今は後だ。
『「光」とかの三人はまだ生きている!!お前達にはそっちの処理を頼む!!』
「ま、まだ生きとるんか!?」
『ああ・・・頼んだぜ!!』
それだけ言って、蒔風が念話を切る。
今の話を、皆が聞いていたようだ。
頷いて、足を踏み出す。
「行くで!!」
「うん。舜君から、託されたもんね!!」
彼女らも向う。
今こそ逆転の時だ。
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