第四章 RE:BIRTH
英雄の集結
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パキンッッ!!!
赤銅の肩に刺さっていた刃が砕け、抑制が解かれる。
直後、抑制のなくなった翼が更に開翼し、これ以上ないというのに開こうとする。
「ギィぁアアアアアアアアアアアアアア!!!」
赤銅はもはや人のものではない、獣のような叫びをあげてその反動に悲鳴を上げた。
前にも述べたが、翼人の翼は反動や余剰エネルギーを吐き出すものだ。
その輝きが強ければ強いほど出力が上がったことを表し、相手の力の大きさを知れる。
それが限界を超えたとき、どうなるか――――!!!
落下する三人の横から、翼刀が一気に突貫するような勢いでヴァルクヴェインを思い切り振り上げて突っ込んでくる。
背中に剣が触れるところまで振り上げたそれからは、ため込んだ力を表すように刃が噴き出していた。
それはばらけることなく一つの塊となり、彼の突貫の指針を定めるために左右に分かれていて――――
まるでそれは、刃でできた翼のようでもあった。
「行くぞォおオオオオオオ!!!!」
そしてその刃を、落下する赤銅を真横から斬っていく為に振り下ろす。
一太刀では到底斬れぬその翼を、この剣の刃なら可能にする。
大切な「一つ」を取戻し、彼の「翼」は「刃」と化す
大きく開かれた、その刃の名は――――!!!
「翼(よく)――――刃(じん)!!!!!」
斬ッッ!!!!
太陽光に照らされ、煌いた刃は落下する赤銅と十字に交差するようにして振るわれた。
そして、ずるりと
「ギィああああああああああああああああああああああ!!!」
真っ赤に猛る赤銅の翼を、その背中から切り落としたのだ。
直後、ただえさえ抑制を急に解かれて暴走状態だった赤銅が、さらにその翼そのものを切り落とされてそこからエネルギーが噴き出して行った。
その吹き荒れるエネルギーに赤銅は鶴鶴と回転し、さらには錐揉みに、ランダムに回転を始めて吹っ飛んでいく。
「うわっ!!!」
「えウアッ!?」
その吹き荒れるエネルギーの波に叩きつけられて、蒔風と「奴」が地面に向かって一気に落とされていく。
が
「二人とも!!」
「「翼刀!?」」
赤銅を斬った翼刀が地面に先回りし、二人の落下地点に立つ。
そして、その二人を
「フンンンンンンンン!!!!!」
受け止めた。
「うぉ!!」
「おぅ!!」
「だらっシャぁアアアアアアアああああああ!!!」
そしてその衝撃を脚から不動の要領で流し、地面を大きく陥没させて耐え凌いだ。
「ッ・・・はッ・・・だ、大丈夫っすか!?」
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