第四章 RE:BIRTH
英雄の集結
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自分の剣を眺めながら言う「奴」に、背後からの一撃。
その声に反応して振り返るも、「闇」と「光」の拳を同時に受けて、「奴」の身体が十メートルほど後退した。
しかし、攻撃を加えた二人が悔しそうな、信じられないような顔をする。
「こいつ・・・自分から跳んで・・・・」
「いきなりだな。そっちのはまだダウンしてなかったか」
「闇」はあの最後の突きの瞬間、その一点に黒煙を集結させていたのだ。
ゆえに、直撃は防いだ。
しかし、それを差し引いてもこの男は
「化け物ですか・・・・・」
「おいおい勘弁してくれ。俺にそんな代名詞付けたらよ、俺に勝ち続けた主人公には新しい日本語考えないといけないじゃないか」
「な・・・」
「俺は脇役だぜ?こんな端役に・・・・・」
ギギャィッッ!!!
「手こずんなっての!!」
「奴」が左右の手に一本ずつ剣を握り、左右の二人を同時に相手にしていく。
時に片足を上げ回避し、時に剣を滑らせいなし、時に蹴りも降り混ぜて対処する。
手首の回転が、まるでバトンを回しているかのような光景だ。
そして、「奴」が回転しながらしゃがみ込むと、頭のあった場所を「闇」と「光」の拳が通過し、正面からぶつかって弾きあった。
その衝撃に体勢を崩す二人。
瞬間、しゃがんだ回転からそのままに、「奴」は「光」と「闇」の足を斬った。
火花が散って二人が転がる。
斬られていないようだが、どう見てもすぐには立ち上がれるような傷ではない。
「奴」が剣を降ろし、残心する。
が、足を押さえて転がっている二人の視線に気づくと剣を上に、受け止める形で構えた。
ドッンッッ!!!
「・・・・・莫迦な・・・・」
「世界は破壊させない。俺の中に「思い出」としか残っていない世界(記憶)。それを背負い続けるために、この世界は必要なんだ」
「其の方は端役・・・・何故にこの力を・・・・!?」
「この力を手に入れたからだよ!!!」
落ちるように剣を構えてきた赤銅を受け止め、後に弾く「奴」。
二人の間隔は、五メートルほど。
剣を持って戦うのなら、一歩でも踏み込めば相手の領域に入る間合いだ。
「蒔風は仲間を背負って戦う――――だから世界を護る」
「奴」が一本ずつ、魔導八天を出現させていく。
「鉄翼刀は愛する者を背負って戦う――――だから世界を護ろうと立ち上がる」
まるで見えない手に掴まれているかのように、魔導八天が「奴」の周囲に浮遊し、それが腰の前後に吸着されていった。
前に三本、後ろに三本。
残る二本は、この腕に。
「だったらオレは・
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