暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第四章 RE:BIRTH
英雄の集結
[16/22]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
めていく。


赤銅はガードしようとするも、最初の突き上げではあの高度に置去り状態で、素手で受けるしかすべがない。
が、も追いついたのか、赤銅の手に飛来してきて蒔風の攻撃を受けようとする。

しかし、その腕を手首から切り落とされてしまって剣が落ちる。
落ちてはいるが、蒔風たちの落下が早くて上昇していくように見えてしまう。



そして、「奴」の元へと落ちてくる。
彼がいるのは、翼刀よりもまたさらに高度な場所。

彼は真上の赤銅とその向こうの蒔風を見上げて身体を捻り、それを一気に戻して回転、八剣をばらまくように弾きだした。
やがてその高度に赤銅が落下してくると、その八剣が飛来してきて、八方向から赤銅を切り刻んだ。


もうわかってると思うが、「奴」は投げ放った剣を、この星を一周させて飛来させているのだ。
少しの乱れもなく、そして途方もない力が可能にする奇襲戦法。

だが、彼に奇襲という感覚はない。

人によって、戦場は変わる。

空中、陸上、海上、海中


彼にとってはそれが星であるというだけのこと―――――!!!


「グぅああアアアアアアアアアア!!!!」

「ウォッ!?」

「ぬっ・・・!!!」


赤銅が手元にΧブレードを戻し、蒔風を打ち、下に回す。
そして剣をキャッチして組み上げた「奴」もろとも海に叩きつけようと、Χブレードで押し込んでいった。


「こいつッ・・・顔が・・・」

「ああ・・・本当に化けもんみたいだな」


その赤銅の顔は、さっきまでのものとは違っていた。

眼球は真っ赤になり、眼は失われている。
そこからは血涙を流したかのような紋様が浮き出ており、歯はすべて牙のように尖り、額にはおぞましい角まで生えてきていた。


「生物兵器・・・ッ!!!」

「そうか・・・こんなものまで埋め込まれてたんだな!!!」

それはもはや「赤銅の翼人」ではなく「赤銅の化け物」であった。
翼人の陰など、欠片もありはしなかった。


だが、その最後の証である赤銅の翼が、焼けるように輝きだす。
そのエネルギーはその体の血管を浮き上がらせ、次第に破裂させていっていた。

「抑制しててこれかよ!!!!」

「三人がかりでもやべえとかなんだよ。翼刀がいなきゃ死んでたな!!」

「きゃー!!死ぬとか怖いこと言うの禁止!!!」

「あーわかったわかった!やるぞ!!」



蒔風と「奴」が剣を同時に振りおろし、赤銅の身体を大地に叩き落とす。

その後に続いて三人も着地し、蒔風が手を振り上げていく。



「行くぞみんな!!!」




号令。




それと同時に、皆が動く。





[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ