第四章 RE:BIRTH
翼刀立つ 男来たる
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しかし
ガシィッ!!
「む」
「今までの私じゃ、ないっての!!!」
顔面に迫る掌で赤銅の拳を掴み、ギリギリと締めつけていく唯子。
全身からオーラがにじみ出していき、一気に噴き出していく。
そして赤銅の腕を跳ねあげ、胴体をさらけ出させる。
そこに拳を一撃、二撃、三撃と連続に叩きつけ後退させ、さらに押し蹴りで押し退かせる。
態勢を直そうとする赤銅の胸にトン、と唯子の拳が当てられ
ドンッ!!!
一撃をブチ込む。
大地が窪み、それでもさらに左拳から不動拳を叩きこんで、さらには踏みつけてそこから不動で衝撃を押し込んだ。
大地が、森が、大きく振動してヒビ割れたそこから気(オーラ)が噴き出していく。
まるで天変地異。
これがオーラという力を手に入れた綺堂唯子の力である。
しかし、それを持ってしても
バガァッ!!
唯子の背後、地面の下からが飛び出してきて、背中を斬りつけ火花を散らす。
さらにその穴から赤銅も飛び出し、蹲る唯子に向かってΧブレードを突き刺しに向かった。
「ッッ!!」
その刃を紙一重で回避し、柄を踏み付けて地面に深く突き刺す唯子。
そして、懐に入り込んでその胸に右手を当てた。
「?」
「あら、私より小さいのね」
そう、右「手」をだ。
右「拳」ではなく。
反対の腕は、溜め込むように肘から振り上げられている。
「右じゃなくて、左なら!!!」
「まさか・・・・」
「身体だって、もってくれるはず!!!」
ゴォオッッッ!!
「真パニッシャーパンチ、レフトォ!!!」
バガッ、ドォォォォオオオオオン!!!!
その拳は不動と動を掛け合わせ、さらに彼女の気力も織り混ぜられたことで文字通り爆発的な威力を発揮する。
大気を抉り、削り取るような衝撃が周囲を覆い、赤銅の翼人に果てしない衝撃が叩きこまれ―――――
「ふむ」
しかし赤銅はそれを、Χブレードの面で受け止めていた。
「――――そんな!!確かに地面に!!」
驚愕する唯子。
確かに彼女はを地面に埋め込んだ。
しかし、この剣は一度消すことでもう一度所有者の手の中に戻すことができる剣。
地面に受けこんだそれを「収納」という形で消し、「構え」という形で再出させたのだ。
「驚くべき衝撃、威力。担い手を守るこの剣が無くば、其の方の勝利で有ろうに・・・・」
「え・・・・・・グッ!?あァッ!!」
赤銅の言葉。
だがそれと同時に衝撃の反動が唯子を弾き飛ばし、地面にその身体を投げ出させる。
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