第四章 RE:BIRTH
宵の時
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「唯子さん!!ですから・・・・」
「身体がまずいのは知ってます!!右腕は使えません。でも、だからと言って引けますか!?」
唯子はもう我慢ならなかった。
皆が命を賭して戦っているのに、なぜ自分はここにいるのか。
「あなたはもう十分に」
「十分かどうか、それを判断するのは私です!!」
十分、とはやりきった、ということだ。
もう何も思い残さず、満足しているということだ。
だが、唯子は目の前の状況に満足してない。
出来るはずがあるだろうか?この状況で、できると言えるだろうか?
「街が、燃えてます。あの中に、あの街の人たちだっているんです!!」
無論、全員避難しているので一般人は誰もいない。
だが、唯子が言っているのはそういうことではないのだろう。
「避難所の中で、いつ終わるかわからない戦いの終わりを待って、膝を抱えて泣いている人だっているかもしれません!!」
その人たちは、誰もが自分たちの勝利を信じてくれている。
だからこそ、自分たちの街を我々に預けてくれたのだ。
「それなのに、十分なんてことはないです。この状況で十分なんてことは、絶対に!!」
「唯子さん・・・・」
「私の力は、全部「助ける」ために手に入れました。だから、この力を使わせてください!!お願いします!!」
頭を下げる唯子。
それを見て、長岡は深いため息を一つついて鍵を取り出す。
そして、ガチャガチャと鎖を取っていく。
「全く・・・あなた達はみんなどうしてこう・・・・」
「長岡さん!!」
パァッ、と顔を明るくさせる唯子だが、その目の前にズビシと長岡が指を向ける。
「いいですか?絶対に真パニッシャーは使わないこと!!赤銅とは絶対に誰かと一緒に戦うこと!!」
「戦うの、止めないんですか?」
「止めたって戦うでしょうあなたは・・・・」
そうして長岡が最後に小瓶を取りだし、唯子の右腕に振りかける。
すると動かなかった右腕は動きだし、五体が満足に活動を始めた。
「凩の再生能力を、アリスさんに抽出してもらったものです。こうなるなら渡してやってくれと言われてました」
「アリスさん・・・・」
「でも!!完治ではないです。さっきも言いましたが、真パニッシャーを撃てばあなたの右腕は本当に使い物にならなくなります!!そこを忘れないでくださいね!!!」
「はい!!・・・・・・ありがとうございます!!!」
そうして、唯子が飛び出していく。
「あの女、ハッ倒してやるんだから・・・・!!!!」
玄関先に、これから冬木に向かおうとするメンバーがいる。
唯子はそれについて行き、赤銅の元へと向か
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