第四章 RE:BIRTH
PLATINUM STORY
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BGM
最初・・・無音
光の中・・・「町、時の流れ、人」
問答終盤・・・「一万の軌跡」
ブチのめし・・・「未来への咆哮」
あくまでもイメージですので、脳内再生でもしていただけでばと
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遠くで、バチバチと炎が爆ぜる音がする。
コンクリートの瓦礫に囲まれているせいか、炎は見えない。
隙間から外の光が差し込んで来ているので、今この状況はしっかりと分かっていた。
「ガァァッッ!!ッォう!!!」
蒔風が叫び声を上げる。
だがそれによって腹筋に力が込められて激痛が走り、叫ぶことすらもままならない。
「ぁ゛・・ぃだぃ゛・・・だずげ・・・」
だから、声も小さくなる。
身体に入る力が抜けていく。
呼吸も乱れて、うまく力が廻らない。
腕に力も入らない。
脚の力も抜けそうになるが、そうすると体重が鉄パイプにのしかかる。
その激痛が脚に指令を飛ばし、泣きじゃくるような顔をしながらも蒔風は立つ。
だが、そうして落ち着いても腹の痛みがそうさせてくれない。
そもそも、頭に血が回らない。
その血はすべて今、腹部から垂れ流しになっている。
(・・ん・・・・ッ!!)
「ぇ?」
『・・・ゅん・・舜、舜ッッ!!!』
「ァリィ・・・・ス・・・・・」
「やっと見えた・・・わかりますか?出てこられますか!?」
そこで、蒔風をドーム状に覆う瓦礫に隙間ができた。
正面斜め上。
そこからアリスがこちらの状況を覗き見てきている。
どうやらアリスが炎をすべて巻き上げて消し散らしていたらしい。
おかげでここは蒸し風呂状態にも火葬場状態にもならなかったが、代わりに向こうからこちらの様子がうかがえてない。
向こうからこっちを覗こうとすると、覗き込む自分の頭で光をふさいでしまうのだ。
顔を離して見えるのは、せいぜい蒔風の顔だけである。
「ぁ・・・ぐ・・・・」
「手を!!伸ばしてください!!」
アリスが腕だけを穴に突っ込み、蒔風に手を伸ばす。
それに向かって蒔風の腕も伸び、掴もうとする。
アリスなら、腕を掴んでこっちの状態が分かるはずだ。
力がうまく廻らせられない今の状態でも、彼女の力でバックアップしてもらえば脱出も、回復の見込みもある。
それを生き延びようとする本能で察知し、蒔風の腕がフルフルと、まるで蝋燭が溶けるかのような遅さで持ちあがって行く。
だが、そこで止ま
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