第四章 RE:BIRTH
PLATINUM STORY
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が損耗を負っていた局員たち。
本来なら引く局面であるのに、この男は蒔風たちを殺すことに執着しすぎている。
「っ・・・・」
「舜?ま、まだ傷が・・・・」
その声を聞いて、蒔風が立ちあがる。
アリスの肩に手をかけ、体重を寄り掛からせながらも彼は立ち上がった。
「礼は・・・させてもらわないとな・・・・」
言う蒔風だが、息は荒い。
だが翼人の回復力はそれを凌駕しつつある。
「ほら行けよ!今だけがチャンスだぞ!!殺せ!!」
「や、やってられっかよ!!テメェだけで殺しやがれ!!」
あまりに横暴な男の言葉に、他の局員は逃走を始める。
その光景に、男がキレる。
「あ゛ァ゛あ゛あ゛ッッ!!もういいッ!!俺が殺す・・・あんなヒョロ野郎、俺一人で十分だッッ!!!」
バチン!とナイフを取り出し、蒔風に向ける男。
「にしてもお前が立ち上がんのかよ?なめてんのか?つまんねぇ正義感振りかざしてヒーロー面ってか?あァ!?」
「・・・んてことはない・・・・・」
「あ?なんだって?」
男が叫ぶ。
つまらない正義感だと。
だが、蒔風はそれに答える。
「誰かが何かの為に立ちあがるのに、それがつまらないなんてことは絶対にない・・・・!!!」
その言葉に一瞬ポカンとし、クックックと笑いながら下を向く男。
そして髪をまくしたてながら一気に男が叫んだ。
「じゃあ俺が俺の為にテメェをブッ殺すのもつまんなくないってことだよなァ!?」
「蒔風!!!」
そして、男が駆ける。
刃に殺気を揺らめかせ、ギラリと眼光を飛ばして蒔風を殺そうと走り寄る。
まるで、彼自身がナイフになったかのような鋭い殺気。
なるほど、この施設の、如いては残党どものボスだということはある。
だがその走駆を見てもなお、銀白の翼人に揺らぎはない―――――!!!
「あぁ、つまらなくなんてないさ。それだってつまらないことじゃない」
ゴォッ!!
ナイフの切っ先が蒔風の顎下に迫り
ガシッ!!
それを素手でつかみ取って止める。
「な!?」
「だがな、お前のそれは―――――!!」
バガドォウッッッガァッッッ!!!!
凄まじい音がした。
蒔風の拳が一瞬で破壊の権化と化し、その皮と肉と骨が、男の顎の骨を完膚無きにまで砕く。
そしてそのたった一歩の踏込みは、男の身体を木の葉のように跳ね飛ばして拳を撃ち抜かせたのだ。
ドシャッ、と男の体が地面に落ちる。
生きている方が悲惨だと思えるようなその状態の男を背中越しに見て、蒔風が言い放
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